やけどは、キャンプで起こりやすいケガの一つです。
夏はTシャツなど露出が多くなり、冬は焚き火など暖をとる機会が増えるので、やけどは一年中注意しないといけません。
子どもと行くキャンプではなおさらですね。
そこで今回は、キャンプで子どものやけどを防ぐための対策についてご紹介します。
応急処置のやり方も含めて、子どもを対象とした野外炊事の指導経験もある、アウトドア歴7年の筆者が解説しますよ。
キャンプで子どものやけどを防ぐための対策
キャンプにおいてやけどを絶対に防ぐ方法はありませんが、事前にできる対策はあります。
具体的には、以下のようなことです。
火の周りで「ふざけない」「遊ばない」ことを事前に伝える
キャンプでは火を扱うときの注意点について、子どもに事前に説明しておく必要があります。
初めて子どもとキャンプをする場合には、特に重要ですね。
「火の周りでふざけない」
「遊ばない」
「走らない」
ただ、子どもは楽しくなると説明されたことを忘れてしまう場合もあるので、焚き火や野外調理をするときは、必ず大人近くで見守るようにしましょう。
気がついたら、火のそばで走っているといったことはよくあるので。
綿の長袖を着る
キャンプで火を扱うときは、綿(コットン)の長袖を着用しましょう。
ポリエステルなどの化学繊維の服は、火の粉が飛ぶと溶けて、穴が開きます。
夏は暑いので、薄手の長袖があると便利ですね。
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軍手をつける
焚き火や野外調理をするときには、軍手をつけることも大事。
軍手も服と同様に、綿の素材であるかを確認しましょう。
子どもの場合、最初は軍手をつけていたのにいつの間にか外していたり、遊んで戻ってきて、うっかり素手で火の番をしていたりするケースがよくあります。
ランタンはLED式が安全
キャンプで使用するランタンはLED式であれば、やけどの心配も減ります。
ガスやガソリン式は使い方を間違えると、やけど以上の事故になるので注意が必要です。
“火”の設置場所にゆとりを持つ
サイトレイアウトで、子どもの安全を守ることもできます。
焚き火台やコンロなどの “火” を扱う道具は、子どもの動線に入れたくないところです。
テーブルやチェアの配置、テントからの距離などに気を配って、子どもが火のそばを通ったときにぶつかったり、つまずいたりしないように道具をセッティングしましょう。
やけどにつながる危険な場面3つ
子どもがやけどする可能性を低くするには、「火に近づけさせないこと」ですが、それは現実的ではありませんね……。
それにキャンプ中のケガは、大人の言いつけを守っていても起こる場合があります。
子どものやけどを未然に防ぐために、どのような危険状況があるかイメージしておきましょう。
コンロやグリルにぶつかる
キャンプでは、子どもがコンロやグリルにぶつかる可能性もあります。
火の周りで走ってぶつかることもあれば、ペグやロープにつまずいてぶつかることもあるでしょう。
事故を防ぐためにも焚き火や野外調理中は、大人が近くで見守るようにします。
熱湯がこぼれたり、鍋やフライパンに触れたりする
野外調理でお手伝いをしていて、子どもがやけどしてしまうケースです。
カレーや熱湯がこぼれることはよくありますし、友達を話していて、気づかずに鍋やフライパンに触れてしまうこともあります。
また、軍手が化学繊維の素材だったために、飯ごうを持ち上げたときに軍手が溶けてしまうといった事故も起きています。
カイロや湯たんぽによる「低温やけど」
冬にカイロや湯たんぽがあると、あったかくて便利ですよね。
でも、低温やけどには注意しましょう。
低温やけどとは、長時間にわたって約40〜50度の熱に触れることで起こるケガです。
就寝時にカイロや湯たんぽを使うときは、直接体に触れないよう、できるだけ離しておくようにしましょう。
やけどしたときの対処法・応急処置
子どもがやけどしたときは、1秒でも早く、水や雪で冷やしましょう。
熱は皮膚の奥まで浸透していることがあるので、20〜30分は冷やします。
衣服の上からやけどしたときには、そのまま服の上から水をかけてください。
キャンプ場なら水流を弱くした水道水に患部を浸したり、バケツに水を入れたりして、患部から痛みが消えるまで冷やします。
やけどの範囲が広い場合や痛みがひかない場合には、無理になんとかしようとせず、すぐに病院へ行きましょう。
まとめ
キャンプでのやけどは事前の対策で、ある程度避けられます。
火の周りで「走らない」「遊ばない」ことなどを子どもに伝えて、火を使うときは必ず大人が近くで見守るようにしましょう。
長袖や軍手の着用は、面倒くさかったり、うっかり忘れてしまったりすることもありますが、ケガや事故を防ぐために大切です。
焚き火や野外調理など火を扱うときは、できるだけの安全対策をするようにして、キャンプを楽しんでくださいね。
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