登山リュック(ザック)は、林間学校や自然体験教室などで登山で必須のアイテム。
でも、「今持っているリュックで大丈夫かな」「どのくらいの容量が必要?」と、新しく買う場合に選び方がわからない親御さんもいるでしょう。
普段使っているリュックも登山では使えますが、登山用のリュックは軽量で持ち運びもしやすいので、子どもの体にかかる負担を減らしてくれます。
登山はただでさえ歩くのが大変なので、背負い心地のいいリュックであれば、子どもも登山を楽しみやすくなるでしょう。
そこで今回は、登山向けキッズバッグの選び方とおすすめ商品についてご紹介します。
子どもの体験活動指導歴10年の私が解説するので、ぜひリュック選びに役立ててみてくださいね。
【ポイント3つ】小学生向け登山リュックの選び方
登山リュックは、子どもの体に合ったものを選ぶ必要があります。
極端な話、どのようなリュックを選ぶかによって、登山のしんどさも楽しさも変わってくるでしょう。
小学生用の登山リュックを選ぶ際は、以下の3つのポイントを意識してみてください。
(1) 容量は20L前後が目安
小学生の登山リュックの容量は、20L前後が目安です。
リュックは小さいほど持ち運びしやすくなりますが、活動内容によっては荷物が全部入らない可能性があります。
だからといって、容量が大きすぎるものを選んでしまうと、今度は子どもの体に負担がかかり、疲れやすくなるでしょう。
以下ではリュックの容量と学年の対応をまとめたので、一つの目安にしてみてください。
【リュック容量と学年の対応表】
【15L】:散歩程度の日帰り登山 |
【20L】:そこそこ歩く、日帰り登山 |
【25L以上】:荷物の多い日帰り登山 |
(2) 背面の長さをお店でチェック
背面の長さも、登山リュックを選ぶときのポイントです。
背面の長さとは、リュックの肩ベルト付け根からウエストベルトまでの長さを指します。
容量だけで選ぶと「子どもの身長に合っていない」といったことが起こりやすいので、できるなら実際にショップに行って、いくつかリュックを背負ってみましょう。
より子どもにぴったりのリュックが、見つかりやすくなるはずです。
(3) 丈夫な形状を選ぶ
登山用のリュックは、形状がしっかりとしたモデルを選びましょう。
ポケッタルブルや小さく折り畳めるリュックは、確かに軽くていいのですが、長距離歩行では不向きです。
リュック形状が不安定なので歩行時の重心移動によって、お弁当や水などの荷物が左右に振られやすくなります。
荷物が動くと体も一緒に動くので、子どもは余計に疲れてしまうことに……。
それなりに歩く登山では、形状がしっかりしたリュックを使うようにしましょう。
子どもの登山におすすめのキッズバッグ10選
小学生の登山リュックは、子どもの体格や荷物量によって選ぶことが大切です。
10分、15分程度のハイキングであれば、そこまでリュックにこだわる必要はないでしょう。
でも、相応の距離を歩く登山の場合は、リュックの重さやフィット感で快適性が変わります。
ここでは、容量を【15〜20L】と【25L以上】の2つに分けて、おすすめの登山リュックをご紹介します。
【15~20L】日帰り登山におすすめのリュック
15Lや20Lのリュックは持ち運びしやすく、小学生向きのサイズです。
子どもの体格や荷物量に合わせて、好みのデザインを選んでみてくださいね!
コールマン walker15
低学年でも背負いやすい、軽量な15Lバックパック。
汚れに強いポリエステル素材で、土ぼこりなどからリュックを守ります。
フィット感と通気性にも優れているので、体への負担も軽く、汗抜けもよさそうです。
登山から遠足まで、マルチに使えるモデル。
ザ・ノースフェイス スモールデイ(キッズ)15L
丈夫な素材を使用し、軽量に作られたリュック。
ショルダーハーネスは、肩にフィットするように作られています。
ウエストベルトが収納式なので、普段使いにもいいですね。
内側にネームタグが付いているため、他の子どものリュックと間違える心配もありません。
未就学児にも使えるコンパクトなリュックは、おさがりとしても使いまわせますね。
ドイター ジュニア18L
アウトドアリュックの定番ブランド<ドイター>のモデル。
ポップな色合いが、いい感じですね。
頑丈で軽量な素材は、ハイキングから日帰り登山にまで対応します。
背面には高いフィット感と通気性を確保する、ドイターの独自システムを採用しているので、長時間の歩行でも快適性を保ってくれます。
通学や塾通いにまで活躍する、大人顔負けの本格リュックです。
マムート First Trion 18L
雨蓋にさりげなくブランドロゴが入った、おしゃれなアイテム。
スイス発祥の本格リュックは、小学校低学年から中学年向けに作られています。
とはいえ、ズレ落ち防止のチェストベルトや緊急用ホイッスルも付いたモデルは、機能性抜群なので高学年でも問題なく使えます。
背面とショルダーベルトに入ったクッションパッドが、歩行時の衝撃から体を守ってくれますよ。
カリマー sector 18
シンプルながら、登山に必要な機能が盛り込まれた小型リュック。
フロントのジッパーポケットは、お菓子やティッシュなどの小物が取り出しやすい設計です。
胸と腰のベルトで子どもの体型にフィットさせ、サイドコンプレッションを調節すれば、登山道も安定して歩けるでしょう。
登山では他の登山者との接触事故を防ぐため、外付けの少ない、こういったシンプルなモデルが重宝されます。
カリマー タトラ20
タトラ20は、小学生の日帰り登山に十分な機能性を備えたリュック。
ポケットの数が多く、ヒップベルトに配置されたポケットは、アメやチョコなどの行動食を入れるのに役立ちます。
内側にもメッシュポケットが搭載されているので、小物の整理もしやすいですね。
フロントや雨蓋にも収納スペースがあるので、逆に機能的すぎて使いきれないかもしれません。
子どもから大人まで使えるアイテムは、家族で貸し借りするのもありかも。
【25~30L】本格登山にも使える、少し大きめリュック
25L以上の少し大きめのリュックは、体格のいい子や本格登山におすすめ。
参加する野外活動によっては自分の荷物と一緒に、班の水や食料などの道具も持って登山することがあります。
重量は少し増えますが、「20Lだと容量が足りない」というときには、大きめのリュックも考えてみるといいでしょう。
ザ・ノースフェイス ラウンディ(キッズ)22L
日帰り登山からデイリーユースにまで活躍する、キッズ用リュック。
フロントのダブルポケットは、ティッシュなど小物入れに便利です。
背面のエアメッシュは通気性に優れているので、行動中の熱を効率良く逃してくれます。
一定の荷重がかかると自動開放されるチェストストラップなど、子どもの安全面も考慮されたモデル。
カリマー sector 25
コンパクトかつ使いやすさも追求された、軽登山向きのリュック。
2気室構造なのでメイン収納部だけでなく、ボトムからもジッパーを開けて荷物の整理ができます。
登山では「下の荷物が取り出せない……」といったことが度々起こりますが、これならリュックの下の方にある荷物も取り出しやすいですね。
縦長のシルエットは荷物が横にはみ出ないので、登山者ともすれ違いやすいでしょう。
ザ・ノースフェイス テルス25
山小屋泊の登山も使える、本格派のリュック。
肩や背中へのフィット感が高く、体が振られない安定した歩行ができます。
ウエストベルトは取り外し可能なので、シーンによって使い分けるといいですね。
雨にも対応できるように、フロントポケットにはレインカバーが装備されています。
大人用モデルなので、高学年など体格のいい子におすすめです。
コロンビア ブルーリッジマウンテン25L バックパック
25Lの登山リュックは、日帰りから小屋泊登山にまで幅広く活躍。
雨にも備える、嬉しいレインカバー付きです。
ウエストベルトが取り外せるので、キャンプや遠足にも使いやすいですね。
メイン収納部は大きくと開くので、子どもも荷物の出し入れがしやすいはず。
クッション性のあるメッシュパッドは、風通しがよく、登山中も快適なコンディションを維持できます。
リュックは容量が大きいと重量も増えるので、荷物の多い登山などに使うといいですよ。
容器はどうする?よくあるお弁当問題
登山で良くあるのが、お弁当問題。
事前に対策しておけることは、やっておくのがおすすめです。
(1)容器は持たせないか、できるだけ軽く
登山の場合、お弁当箱は食べ終わった後で邪魔になってしまいます。
そのためお弁当は、おにぎりなど容器の要らないものか、ゴミが少なくて済む容器に入れたお弁当がいいでしょう。
「歩いてすぐ山頂」のような荷物の重さをそれほど気にしない登山なら、容器にお弁当を入れて持っていくのありかもしれませんね。
(2)お弁当はリュック内でつぶれない工夫を
頑丈な容器に入れたお弁当は別ですが、たいていお弁当は、リュックの中で多少つぶれます。
対策としては、なるべくお弁当をリュックの上部に置くなどがあります。
ただ、登山中は水筒やレインウェアの出し入れもあるので、必ずお弁当がリュックの上部にあるとは限りません。
そのためお弁当は、多少つぶれても大丈夫な食べ物にしておくのがおすすめです。
特に小学生の登山では、「リュックの中でバナナがつぶれてる!?」というバナナ事件がよく起こります。
まとめ
登山用リュックの特徴は、軽量でフィット感の高いつくりになっていることです。
小学生の登山であれば、リュックの容量は、20L前後を目安に考えるといいでしょう。
低学年なら15Lが背負いやすく、中学年や高学年であれば20Lくらいのモデルを選んでおくといいかもしれません。
ただ、リュックに必要な容量は、持ち運ぶ荷物の量にもよるので、活動内容に合わせて検討するのがおすすめです。
お弁当と飲み物だけ入ればいいのか、着替えも必要なのかでは、リュックのサイズは全然違います。
最適な登山リュックで体にかかる負担を軽くしてあげれば、子どももより登山を楽しみやすくなりますよ。
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