自然の中でのキャンプは普段の生活と違って、子どもも積極的にお手伝いしたくなるもの。
でも、「どんなお手伝いをさせようか」と悩んでいませんか?
せっかく子どもに入ったお手伝いスイッチを見逃さないためにも、できそうなことは子どもにお任せしたいところ。
料理やテントの準備など、キャンプにはお手伝いの要素がたくさん詰まっています。
そこで今回は、キャンプで子どもができるお手伝いについてご紹介します。
子どもの教育活動歴10年の自然体験教育者がわかりやすく解説しますよ!
キャンプで子どもができるお手伝い
自然の中でやるキャンプは、日常生活とはかけ離れた特別な空間。
普段なかなかお手伝いしない子でも、「自分がやる」と言い出すことがありますよね。
以下では、子どもができるお手伝いをまとめました。
何ができるかは子どもの年齢や体力などによって違ってくるので、お子さんの発達状況に合わせて試してみてください。
- 道具運び
- ペグ打ち
- 寝袋やマットを敷く
- テーブルを拭く
- 食器を並べる
- 食材を切る
- 洗い物
- ごみの片付け
道具運び
車から荷物を運んだり、料理を運んだりといったお手伝いです。
小さい子であれば、寝袋などの軽いものを運んでもらうといいでしょう。
ファミリーキャンプは結構な大荷物になるので、子どもに手伝ってもらえると助かりますね。
ペグ打ち
テントやタープのペグを土にトントンと打つのは、子どもにとって楽しい活動。
遊び感覚でお手伝いができるので、お任せしてみるのがおすすめです。
小学生であれば一人で最後までペグ打ちできるかもしれませんが、小さい子の場合はそうもいかないので、仕上げは大人がやってあげましょう。
寝袋やマットを敷く
テントに寝袋やマットを敷くのも、立派なお手伝い。
大人であればサッとできてしまうことですが、子どもにとってはこれも仕事です。
体力も必要なく、「自分がやった感」もあるので、小さい子にも向いているお手伝いですよ。
テーブルを拭く
料理のお手伝いは難しい場合でも、テーブル拭くだけなら子どもでもできるはず。
キレイに拭けたときにはほめてあげると、子どもも小さな達成感を味わえますね。
テーブル拭きはつい大人がパッとやってしまいがちですが、そんな簡単な活動こそ子どもにお任せしてみるべきです。
食器を並べる
保育園児や小学校低学年くらいの子には、食器を並べてもらうのもいいかもしれません。
簡単にできるお手伝いなので、子どもからしても負担が少ないでしょう。
きちんと並べられたときには、満足感もあるはず。
お気に入りのお皿やコップなどがあると、準備も楽しくなりますね。
食材を切る
親や保護者が近くで見守っているのであれば、子どもに野菜やお肉を切らせてみるのもいいですね。
自然の中での料理は特別感があるので、子どもも家とは違った感覚で、手伝ってくれるでしょう。
普段は時間を気にしながら料理を作ることも多いかもしれませんが、キャンプなら比較的ゆとりを持って、料理の準備ができるはず。
洗い物
洗い物は、お手伝いの代表的なものですよね。
自宅では洗い物をしない子でも、キャンプでならお願いするとやってくれるかもしれません。
親子で一緒にやると、コミュニケーションの機会にもなりますね。
ごみの片付け
お菓子や食材の袋などの片付けも、子どもに任せられるお手伝い。
ただ、ごみの片付けばかりやらされると子どももおもしろくないので、ペグ打ちや寝袋の準備など、他のお手伝いと組み合わせてあげるといいでしょう。
ゴミの片付けは、キャンプのマナーを学ぶきっかけにもなります。
ちょっとチャレンジ!小学校高学年向けのお手伝い
小学校高学年にもなれば、お手伝いできる幅も広がります。
キャンプではチャレンジさせることも大事なので、親が見守れる範囲であれば、以下のようなお手伝いもさせてみるといいでしょう。
火起こし
私の経験上、男の子は火起こしが大好きです。
小学生の野外炊事の指導では、たいてい男の子は火の番をやりたがりますね。
子どもは普段火を扱う機会は少ないでしょうから、ライターやマッチを使うだけでも興奮します。
そのワクワク感を、お手伝いに利用しない手はありません。
火起こしを子どもに任せるとときは、決して一人にせず、大人が近くで見守るようにしましょう。
テントの設営
テントの設営を子どもと一緒にするのもおすすめです。
テントはキャンプを象徴するアイテムなので、協力して設営できれば、子どもも達成感を味わえるでしょう。
少し大人が手伝っても「自分がやった」と思えれば、自己肯定感も高まるはずです。
テントやタープの設営は難しい作業だからこそ、子どもを惹きつける要素があると思うので、ぜひ親子一緒にトライしてみてください。
お手伝いは子どもの責任感を育てる
キャンプで子どもにお手伝いをさせることで、責任感が芽生えます。
大人もそうですが、人は役割を与えられることで「役に立っている」と感じられます。
私も子どもの頃に経験がありますが、せっかくお手伝いしたい気持ちがあっても、親から「遊んでいいよ」と言われると、どこかが寂しい気持ちがあるものです。
子どもとしては、小さな作業でも任せられたなら「これは自分の仕事」と思えるでしょう。
キャンプで子どもにできるお手伝いは限られるかもしれませんが、道具運びでも寝袋の用意でも、何か役割を与えてあげるといいかもしれませんね。
子どもにお手伝いをさせるときの5つのコツ
子どもが「お手伝いしたい」といっても、何をやらせていいか迷うこともありますよね?
ここでは、子どもにお手伝いを任せるときのコツについてご紹介します。
(1) 運ぶ・置く・探すなど小さな作業を意識する
子どものお手伝いを考えるときは、普段大人が自然とやっているような、小さな作業を意識してみるのがおすすめです。
特に<運ぶ><置く><探す>、このあたりに注目してみるといいかもしれません。
キャンプには、車からの荷物運びや料理の準備、テントの片付けなど、さまざまな活動があります。
大人が無意識にサッとやってしまっている作業の中に、子どもにぴったりのお手伝いが隠れている可能性もあるのです。
「何か子どもにできそうな活動はないかな?」と作業を細分化して考えていると、「これなら手伝えるかも」というお手伝いが見つけやすくなるでしょう。
(2) 褒める
たとえ小さなことでも、子どもが何かできたときには褒めてあげましょう。
ただ、意外と褒めることは難しいので、無理なときは「助かった」「ありがとう」など感謝の気持ちを伝えるだけでもいいと思います。
それだけでも子どもは、「自分も役に立てた」と感じるはずです。
(3) 興味を見極める
お手伝いは子どもの興味とリンクしていると、子どももモチベーション高くやってくれます。
もし料理に興味があるのであれば、食材を洗ったり、皮むきを任せたりするのがいいでしょう。
火を起こしに興味がある場合に、大人が見守りながら、薪のセッティングや着火をお願いするといいかもしれません。
お手伝いは安全管理との兼ね合いもありますが、できるだけ子どものやりたい活動を尊重したいところですね。
(4) 強制しすぎない
キャンプでのお手伝いは子どもの成長に役立ちますが、だからといって無理強いするのは控えた方がいいでしょう。
本人にやる気がないのにお手伝いばかりさせていると、「またお手伝いさせられる」と思うようになり、キャンプを嫌いになる可能性があります。
子どもに何もお手伝いをさせないのももったいないですが、やらせすぎには注意しましょう。
(5) 「失敗もあるよね」と思っておく
子どもにお手伝いを任せると、時に失敗することもあります。
野外炊事のカレーで「水の量が多すぎた……」というのは、もはや定番です。
でも、そんな失敗体験は、子どもの印象に残りやすい出来事でもあります。
「次は気をつけよう」「この前は水が多かった」と子どもが思ったのであれば、次のキャンプでは成功する可能性が高いでしょう。
大きな事故を招きそうなときはサポートが必要ですが、そうでないのであれば、あえて手を出さず、見守ることも子どもの成長には必要です。
まとめ
日常生活とは違った雰囲気があるキャンプでは、子どもがいつもよりお手伝いに積極的になることがあります。
道具を運んだり、寝袋やマットを敷いたりすることであれば子どももできるので、お手伝いさせてみるといいでしょう。
小学校高学年の子であれば、親が見守る中で、火起こしやテントの設営を任せてみるのもおすすめです。
小さなことでも褒めてあげれば子どもも嬉しいですし、「役に立てた」と思えるでしょう。
お手伝いは子どもを成長させる機会になるので、キャンプでは子どもに役割を与えて、ぜひ親子一緒に作業してみてくださいね。