初めてのテント選びは、ワクワクドキドキしますよね?
テントはキャンプを象徴するアイテムなので、機能性やデザインにこだわりたいという気持ちはよくわかります。
でも、こんな悩みはないでしょうか?
・どんなテントを選んだらいいかわからない……
・最低限知っておくべき知識はある?
・初心者におすすめのテントが知りたい
などなど。
そこで今回は初めてのキャンプテントの選び方について、野外教育に10年携わっている筆者がご紹介します。
テントの選び方には、複数の要素が絡む
結論から言ってしまうと、テントの選び方は数多くあります。
テントの種類や広さ、使用シーズンで選ぶ人もいれば、「このブランドが好き」という理由で選ぶ人もいるでしょう。
家族構成に加えて、べランピングやキャンプ場利用など使用目的も違うので、当然といえば当然ですね。
そのため「テントの選び方には複数の要素が絡んでいる」ということを、まずは理解しておきましょう。
たとえば「うちは5人家族だから、5人用のテントにしよう」と思っても、
「冬も使うのか」
「予算はいくらか」
など要素が絡めば、選ぶテントは変わってきます。
テント選びのコツは、自分にとって「絶対に外せない条件」を全てピックアップしてから、商品を探すことです。
買うべき判断基準を設けることで、テントを選ぶときに迷いにくくなりますよ。
あわせて読みたい >> 迷ったらこれを読め!初心者向けテント選びの極意
主なテントの種類は5パターン
テントの種類は、大きく5つに分けられます。
初心者の場合、これからキャンプを始めるわけなので、キャンプ用語も含めてわからないことがたくさんあるのは当然です。
ただ、完全に何もわからないままテントを買ってしまうと、後で「失敗した」と後悔してしまうことも……。
まずは、基本的なテントの種類について知っておきましょう。
【主なテントの種類】
【テントの種類】 | 【特徴】 |
ドーム型 | ベーシックな形 |
ワンタッチ型 | 「ポンッ」と自動で設営 |
2ルーム型 | リビングと寝室がある |
ティピー型 | おしゃれな三角形 |
ロッジ型 | 大きくて広い |
(1) ドーム型
ドーム型は、いわゆる「テントってこれだよね」という、ベーシックな形のテントです。
設営時にはポールを交差させて、地面にペグを打ちます。
組み立てやすさと居住空間のバランスが良いので、幅広いキャンパーに支持されています。
女性でも扱いやすく、初心者からベテランにまで親しまれているテントです。
(2) ワンタッチ型
ワンタッチ型は手軽に設営できて、初心者にも扱いやすいテントです。
収納ケースから取り出すと「ポンッ」と自動で広がるポップアップ式も、ワンタッチ型に含まれます。
他には、フレームが傘のように自動で広がる構造のテントもあります。
公園でテントを使うなど、お手軽レジャーに向いているタイプです。
設営のしやすさや使用人数を考えて、好みのデザインを選んでみてください。
(3) 2ルーム型
2ルーム型は、寝室とリビングスペースがセットになったテントです。
ドーム型は一つのスペースしかありませんが、2ルーム型の場合は、寝室のほかに居住スペースも確保できるため、テーブルやチェアを置く空間も作れます。
屋根もできるので、少人数であればタープなしでキャンプが楽しめますね。
初心者だと少し設営が大変かもしれませんが、快適性に優れるテントスタイルです。
(4) ティピー型
ティピー型は、民族的な雰囲気がある、とんがり形のテントです。
設営も簡単で、テントの中心にポールを一つ立てて組み立てるだけ。
1人用から8人用までさまざまなサイズの製品があります。
見た目にもおしゃれなので、キャンプ映えするテントを求める方にもおすすめです。
(5) ロッジ型
ロッジ型は居住空間が広く、快適性が追求されたテントです。
家みたいなデザインで壁際まで無駄なく使えるため、大人数のキャンプにぴったりですね。
ロッジ型は決して新しい形ではないのですが、贅沢・豪華なキャンプスタイル「グランピング」の影響から近年人気が高まっています。
どーんとしたテントは存在感があるので、キャンプ場で注目されること間違いなし!
他にもある、テントの種類
他にもテントには、入り口がアルファベットの「A」に似ているAフレーム型や、長細い形で室内が広々としたトンネル型などの種類があります。
「絶対に人と被りたくない」「一風変わったテントがほしい」という個性派の人には、エアフレーム型などもおすすめですよ。
【最低限知っておきたい】4つの基礎知識
キャンプ初心者の場合、テントの種類と合わせて知っておきたい基礎知識があります。
具体的には、以下の4つです。
耐水圧:どのくらい雨に耐えられるか?
設営のしやすさ:一人で組み立て or 複数
重量:移動や持ち運びに影響
1. サイズ(定員)
2. 耐水圧
テントの耐水圧とは、「どれくらいの雨に耐えられるか?」を示します。
つまりは、防水性の高さです。
一般的にキャンプ用テントの耐水圧は、1,500~2,000mmもあれば十分とされます。
「耐水圧は高い方がいいのでは?」と思う人もいるかもしれませんが、そのあたりは予算や通気性の問題にも影響してくるので、あまり神経質になりすぎない方がいいでしょう。
相応の価格のアウトドアテントであれば、必要な基準値はクリアしているはずです。
とりあえずキャンプ用テントでは、耐水圧1,500mm以上もあれば安心といえます。
3. 設営のしやすさ
設営のしやすさは、アウトドア初心者には重要です。
もし、テントが広いけれど組み立てにくい場合、「もう二度とやりたくない」と思うこともしばしば……。
比較的、設営しやすいテントとしては、ドーム型、ワンタッチ型、ティピー型があります。
設営・撤収が簡単な方が、悪天候時の避難もしやすくなります。
特にテントを一人で立てる場合には、なるべく設営しやすいテントを選ぶのがおすすめです。
4. 重さ
重量は、テントの持ち運びやすさに関係します。
広く大きいテントは、居住性こそ抜群ですが、そのぶん重さが増します。
車からキャンプ場まで荷物を持って移動するのであれば、テントは軽い方がいいでしょう。
ただし、キャンプの場合は一度テントを設営してしまえば持ち歩くことはないので、それほど重量を気にしなくてもいいとも言えます。
ベランダや自宅内でのおうちキャンプに使うのであれば、むしろデザインや見た目を重視してもいいかもしれません。
【人数別】初心者におすすめのキャンプテント
ここでは、対応人数別に初心者におすすめのテントをご紹介します。
テントは長く愛用する道具なので、最終的には「これがいいな」と思ったものを選んでおくと後悔しなくて済みますよ。
【自由気ままに】ソロテント
ソロテントは、コンパクトで持ち運びしやすいのが特徴です。
一人用でも前室のあるモデルだと、空間を広々と使えますね。
設営・撤収がしやすく、初心者でも扱いやすいエントリーモデルが多数出ています。
【カップルにもぴったり】2~3人用テント
2~3人用テントにも設営が簡単で、収納しやすいモデルが多くあります。
ソロキャンパーでも2人用テントを選ぶと荷物が置きやすく、テントで広々と過ごせるでしょう。
3シーズン対応など、使う季節に合わせて選ぶといいですよ。
【家族で楽しく】4~5人用テント
ファミリーテントは、アレンジによって個性を出しやすく、ドーム型や2ルーム型など幅広いモデルが展開されています。
だからこそ、初心者にとっては「どれを選んだらいいの?」と迷いやすいわけですが、それもテントを買う醍醐味の一つです。
設営のしやすさや使用人数を考えて、好みのデザインを選んでみるといいでしょう。
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【広くてのびのび】5~6人用テント
5人以上のテントは、広々とした居住空間をつくって、自然の中でのんびりしたいという人におすすめ。
大家族でのキャンプや友人と一緒にキャンプするときに向いています。
高強度で悪天候に強く、風通しもいいうえ、設営・撤収も簡単にできるなど、ハイスペックなモデルが目立ちます。
まとめ
初めてテントを買う人は、まず「自分が求める条件」を整理しましょう。
機能に関しては、あれもこれもと欲張りたくなるかもしれませんが、必要な広さや値段など、絶対に外せない条件から絞っていくと決めやすくなります。
もし一人でテントを設営するのであれば、ドーム型やティピー型が組み立てやすいでしょう。
居住性や快適性を求めるのであれば、2ルーム型やロッジ型もおすすめですが、その場合の設営は慣れるまで、家族や友人に手伝ってもらうと良いですね。
最終的には気に入ったテントを選んだ方が納得感もあるので、見た目のカッコよさや可愛さも大切ですよ。