都会の喧騒を離れて仕事をする、田舎暮らしに憧れている人は多いもの。
でも気になるのは、「田舎に仕事はあるのか」ですよね?
お金が稼げなければ生活していけないので、仕事がなければ田舎暮らしも絶望的です。
そこで今回は、田舎暮らしでおすすめの仕事と移住前の注意点についてご紹介します!
私は埼玉で市役所職員を経験した後、アウトドア専門学校に入学するため、新潟へ移住しました。移住歴は7年です。
現在は、Webライター/自然体験指導者として活動しています。
田舎暮らしに興味を持っている方や移住を考えている方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
田舎暮らしを叶える<8つの仕事>
結論として、田舎にも仕事はあります。
田舎は自然に恵まれた環境であるため、その土地柄、自然に関わる働き方が多くなるのが特徴です。
以下は、田舎でできる8つの代表的な仕事です。
一次産業(農業、林業、漁業など)
農業や酪農、林業、漁業などの一次産業は、まさに「田舎の仕事」ですね。
実際、アウトドア専門学校で全国から集まった学生の中にも、田んぼや畑に興味を持っている人がいました。
特に田んぼは、後継者不足で悩んでいる世帯も多いので、事業継承できれば安定して仕事ができるでしょう。
バイトとして、田植えや作物の集荷をお願いしている農家もいます。
自然体験指導者(アウトドアスタッフ)
自然体験指導者(アウトドアスタッフ)は、学校や行政、地域の人に自然体験プログラムを提供する人です。
私も「自然に関わる仕事がしたい」と思い、行き着いたのがこの仕事でした。
アウトドアの仕事は、子どもの教育に携わる場合もあれば、大人向けに野外活動を提供する場合もあります。
キャンプや登山、焚き火、ジップラインなど、ひとくちに自然体験と言っても活動は多岐にわたります。
一定の知識とスキルがあれば、ガイド業も可能です。
アウトドアの仕事は、個人事業主としてやっている人もいれば、NPO法人などに勤めて、お給料をもらいながら働いている人もいるなど、働き方はさまざまです。
起業【対面型】
起業も田舎暮らしで、よく見られる働き方です。
ここでいう【対面型】起業とは、移住先の地域を中心に、人と直接会って働くスタイルをいいます。
先程の自然体験指導者も、【対面型】起業の一つです(個人事業などの場合)。
その他、ゲストハウスや民宿経営も起業に含まれますね。
起業【オンライン型】
パソコンやスマホを使って仕事をする【オンライン型】の起業です。
ECサイト運営、Webライター、アフィリエイター/ブロガーなど、現在はネット環境さえあれば、在宅でも仕事ができる時代になりました。
本業もしくは副業として始めておくと、複数の収入源を確保する手立てになるでしょう。
個人的には、このオンライン起業が一番おすすめです(詳しくは後述)。
古民家カフェ・民宿
「田舎で古民家カフェを開きたい」と思っている方も、結構いますよね?
古民家カフェやゲストハウス経営者は、夫婦で地域移住する方に多い印象があります。
人と話したり、関わったりするのが好きなら、集客次第で上手くやっていけるかもしれません。
地域おこし協力隊
地域おこし協力隊は、地域のブランド促進や商品開発、PRを目的とした国の政策であり、仕事です。
任期は1〜3年で、自治体から委嘱を受けて活動するため、収入は公務員のように安定しています。
アウトドア専門学校の卒業生の中にも、地域おこし協力隊になった人が何人かいました。
仕事内容や活動の自由度は、地域によって異なります。
「半分、公務員」という感じで、行政的な仕事を手伝わされることもあるみたいですね。
地域おこし協力隊は任期が決まった仕事なので、任期終了後を見込んで、自分で考えて動ける人に向いています。
任期終了後は、起業または事業継承などでそこに定住する人もいれば、他の地域で別の仕事をする人もいますよ。
あわせて読みたい >> 好きなことは仕事になる?【超リアル】アウトドア専門学校卒業生の就職先まとめ
自治体職員(臨時あり)
自治体職員などの公務員は、田舎にある仕事の定番ですね。
アウトドア専門学校卒業生の中に、その土地の市役所職員になった人もいました。
単に「田舎で暮らしたい」という方であれば、地方公務員を目指すのもありでしょう。
また、ハローワークで一定期間の雇用である「臨時職員」を募集していることもあります。
1年間などひとまずで良ければ、応募してみるのもいいかもしれません。
一般的な企業や団体
田舎にも製造業や飲食店、保険代理店など一般的な仕事があります。
私はアウトドア専門学校を卒業後、一時的に保険営業の仕事をしていました。
これは運次第ですが、地域に移住してから人との繋がりで、仕事が見つかることもあります。
【田舎で稼ぎたい】おすすめはIT系の仕事
田舎暮らしがしたいのであれば、IT系のスキルを身に付けることを個人的におすすめします。
田舎は自然環境に左右される仕事が多いため、在宅でもできる仕事を持っているとリスク回避になるからです。
豪雪地帯であれば、一般的な会社勤めでも「車が出せない」「家から出られない」といった事態も発生します。
そんな理由もあって、私は自然体験指導のスキルだけでなく、Webライティングのスキルも磨きました。
IT系のスキルがあると好きな場所で働けるうえ、ネットの仕事なら報酬も都心の賃金基準と変わりません。
以下は、初心者からでも始められる、おすすめのIT系の仕事です。
【初心者にもおすすめのIT系の仕事】
- Webライター
- Webマーケッター
- 動画編集者(YouTube)
- プログラマー
当然、ある程度の金額を稼げるようになるには、3ヶ月や半年など時間がかかります。
現実的に考えて、いきなり本業にすることは難しいと思うので、まずは副業・バイトとして始めてみるといいでしょう。
あわせて読みたい >>【独学でいける】未経験からWebライターになる方法と始め方
住まい・子育てなど、移住支援を強化している自治体は多い
田舎暮らしでは、住むところも悩みますよね?
多くの自治体では移住支援に力を入れていて、空き家や賃貸などの補助制度も設けられています。
仕事と住まい、子育てなどはセットで考える必要があるので、移住の支援制度は確認しておいた方がいいでしょう。
テレワーカーやフリーランス向け!国の支援金制度もある
地域によっては、移住を伴う起業や新規創業に対して補助金を出しています。
田舎暮らしを成功させるうえで、国のサポート制度を知っているかどうかは重要です。
2019年度からは、テレワーカー・フリーランス向けの支援金制度も創設されました。
東京の一極集中化を防ぐことを目的とした制度には、起業支援金と移住支援金の2種類があります。
【起業支援金・移住支援金の概要】
実施期間 | 2019年度〜2024年度末まで |
対象者 | ・東京圏以外の地域で地域課題の解決に取り組む起業する人 ・都道府県が選定した中小企業に就職する人や、社会的起業をする移住者 |
支給額 | 【起業支援金】最大200万円 【移住支援金】最大100万円(単身者は最大60万円) |
起業支援金・移住支援金は、両方を受け取ることもできます。
「地方へ移住して、社会的事業で起業する人」であれば、最大300万円が支給される仕組みです。
詳しい情報については、以下のサイトをご覧ください。
田舎に移住する前の注意点3つ
憧れる人も多い田舎暮らしですが、移住前には注意点があります。
移住してから後悔しないためにも、以下のような準備をして、計画を立てておくといいでしょう。
(1)現地に何度か行ってみる
移住候補となる地域が見つかったときは、必ずその地域に行ってみてください。
現地に足を運ぶことで、地元の空気感や人の雰囲気などが感じられます。
私が新潟・妙高市に移住したのも、学校があるからということもありますが、公務員時代に仕事で何度が足を運んでいて、「ここなら住んでみたいな」と思えたからです。
時間とお金も多少かかりますが、移住してから「失敗した」と思うポイントはできるだけ消していきましょう。
(2)貯金があると安心
田舎で起業やフリーランスを考えている方であれば、貯金があると安心です。
現在、会社員をしていて、田舎でも会社員をするなら話は別ですが、起業するのであれば、いきなり稼げるかはわかりません。
ただ、中には「もう動きたくてしょうがいない」という人もいると思うので、必ずしも貯金は絶対条件ではないと思いますが、あとで痛い目に遭わないためにも、勢いで転職したり、起業したりすることだけは避けたいものです。
(3)移住前から、副業スキルを磨いておく
田舎暮らしの仕事といえば、農業やフリーランスなどの起業系、地域おこし協力隊などの雇用系があります。
本業の他に何か稼げる手段をもっておくと、田舎暮らしを始めてからも安心できるでしょう。
月1万でも2万でも、複数の収入源があると心のゆとりが全然違います。
一つの仕事でやっていこうとせず、自分の好きなことや経験も踏まえて、在職中から複数の稼ぐ手段を考えておくのがおすすめです。
まとめ
田舎暮らしをするうえで仕事には、起業系から雇用系までありますが、その大半は自然に関わる仕事です。
土地柄や天候に収入が左右される面があるため、できればIT関連のスキルを磨き、在宅ワークでも仕事ができるようになると、対面型・非対面型のどちらからでも収入が得られるようになります。
「好きな場所で、自由に生きたい」
「田舎でのんびり暮らしたい」
「自然の多いところに住みたい」
そう思うのであれば、まずは小さな一歩でいいので行動を起こしましょう。
自分に合った働き方が見つけて、ぜひ田舎暮らしをしてみてください。