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家族キャンプが子どもにもたらす8つの効果 
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大自然の緑に囲まれ、清々しい空気が感じられるキャンプ。

焚き火や料理、野遊び、テント泊など、キャンプではさまざまな活動ができます。

家族キャンプをしている人やこれからキャンプを始めようとしている人の中には、「キャンプは子どもにどんな効果があるんだろう」と思う人もいますよね?

キャンプは自然の中に出かけて帰ってくるだけのシンプルな活動ですが、高い教育効果が期待できるため、教育関係の団体も実施しています。

そこで今回は、キャンプが子どもにもたらす効果についてご紹介します。

キャンプや登山、子どもの野遊びの運営経験もある、自然体験教育者がわかりやすく解説しますよ。

家族キャンプが子どもにもたらす、8つの効果

野外調理をする男の子

キャンプには、家族や友人とする『家族キャンプ』と組織が行う『教育キャンプ』との2種類があります。

プライベートな娯楽を目的とするのか、一定の教育効果を目的とするのかなど違いはありますが、同じキャンプ(自然体験活動)であることには変わりありません。

キャンプに期待できる子どもへの効果としては、以下の8つが挙げられます。

キャンプが子どもにもたらす8つの効果
  1. キャンプの知識や技術が身に付く
  2. 地頭力が鍛えられる
  3. 好奇心が育つ
  4. 子どもの体と心の発達を促す
  5. 自信がつき、自己肯定感が高くなる
  6. 失敗経験が得られる
  7. 親子のスキンシップ
  8. 自然との関わり方やマナーが学べる

(1) キャンプの知識や技術が身に付く

キャンプは、楽しみながらアウトドアの知識や技術を身に付けられる活動です。

  • テントの設営や場所選び
  • 火の起こし方
  • 簡単にできる料理

夏ならどんな寝袋が過ごしやすいか、どうしたら火が早く点くかなど、身に付く技術をあげたらキリがありません。

日帰りと宿泊では活動に違いはありますが、日常生活では体験できないことができて、学べる点は同じです。

「キャンプの知識なんて役に立つの?」と思うかもしれませんが、昨今は地震などの自然災害が多いため、各地で避難時を想定したイベント『防災キャンプ』も実施されています。

自然の中で過ごすスキルは 、“生きる力” を示すバロメーターともいえますね。

(2) 地頭力が鍛えられる

キャンプでは、地頭力も鍛えられます。

自然体験活動では、急に雨が降ってきたり、テントが壊れたりとさまざまなことが起こります。

知識では解決できない問題も数多く、その場で判断し、考えなければいけないシチュエーションもあるでしょう。

  • 「このガムテープで雨を防げるかも」
  • 「寝袋はこうやってたたんだ方が速い」
  • 「この枝、焚き火に使えないかな?」

など、創意工夫によって問題解決できる力が身に付きます。

仕事では答えのない問題が数多く降りかかってくるため、地頭力が高い人は職場でも重宝されるはずです。

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(3) 好奇心が育つ

自然の中で行うキャンプでは、樹木や植物、土、火、水など多くのものに触れます。

初めて見るものや珍しいものを発見することもあり、子どもの心は揺さぶられるでしょう。

「なぜ、こんなところに花が咲いているのか」
「変な木の形をしている」
「ここだけ土の色が違う」

などです。

年齢によって好奇心を引くものは違ってくるため、小学校中学年や高学年であれば、火起こしやテント設営に興味を持つかもしれません。

キャンプでは子どもの好奇心を育てる要素に、たくさん出会えます。

(4) 子どもの体と心の発達を促す

自然の中では、五感が研ぎ澄まされます。

味覚はちょっと別として、視覚、聴覚、嗅覚、触覚は、キャンプの中で鋭く働くでしょう。

そのため、アウトドアでは机上の勉強では身に付きにくい、感性やセンスが磨かれます。

また、キャンプなどの自然体験は、子どもの脳の発達や筋肉、呼吸機能の発達に良い影響を与えるとの研究データがあります(スキャモンの発育曲線)。

歩く、走るによって運動機能は向上し、メンタル面も安定しやすい子どもに育つでしょう。

感動する心と丈夫な体を育むのであれば、キャンプは最適な活動といえます。

(5) 自信がつき、自己肯定感が高くなる

テントの設営や料理などの活動で、自分にできること、得意なことを見つけられば自信につながります。

最初からできなくても、何度かチャレンジして達成できれば、子どもは達成感が得られます。

小さな成功体験は自信につながるので、「自分にも価値がある」と自己肯定感を覚えやすくなるでしょう。

子どもに自信をつけさせるためにも、キャンプでは荷物運びやペグ打ちなど、子どもにできそうな役割を与えてあげるのがおすすめです。

(6) 失敗経験が得られる

世間的に失敗は「恥ずかしいもの」「ダメなもの」との認識が強く、学校生活でも日常でも失敗できる機会は少ないように感じます。

失敗とは成功へのプロセスであり、スポーツでも勉強でも挑戦したからこそ得られる経験です。

逆にいえば、チャレンジしない人に失敗はありません。

キャンプには、火起こしや朝食の準備、テント・タープの設営、森の探検など、チャレンジの機会が数多くあります。

大事故などは別ですが、家族同士であれば些細な失敗はたいしたことないものです。

「子どもには傷ついてほしくない」と思うのが親心だとは思いますが、長い人生で一回も傷つかない、挫折しないということはありません。

キャンプでは子どもにチャレンジの機会を与え、失敗も経験させることで一層たくましく成長できます。

(7) 親子のスキンシップ

非日常体験であるキャンプだからこそ生まれる、親子での会話や時間があります。

たとえば、旅行に行ったとき、ワクワクする気持ちや楽しい気持ちが大きくなって、友人にいろいろ話してしまったという経験をしたことはないでしょうか?

キャンプでの感情は、それに近いものがあります。

子どもとキャンプに出かけることで、普段聞けない話が聞けたり、一緒に遊んだりと、親子のスキンシップの時間が増えるでしょう。

(8) 自然との関わり方やマナーが学べる

キャンプ場を利用するのであれば、必ずそこにはルールがあります。

  • 大声で騒ぎすぎない
  • 直火禁止
  • ゴミは持ち帰り
    etc.

こういった面から、キャンプは社会的なマナーを学ぶ場としても有効です。

また、自然を大切にする心も養われるでしょう。

直火禁止の理由はキャンプ場によりますが、芝生や地面にダメージを与えてしまうことは禁止理由の一つです。

森や林など自然の中での活動によって、私たちは少なからず自然に負荷をかけているといえるので、キャンプは自然との関わり方について考える機会にもなるでしょう。

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『教育キャンプ』ならコミュニケーション力も高まる

子ども二人と自然

アウトドア団体や教育団体が主催するキャンプには、知らない子どもたちや大人も集まります。

家族キャンプは主に身内だけの集まりなので、社会的なコミュニケーション力が育つとはあまりいえないでしょう。

ですが、教育キャンプは違います。

組織が運営する教育キャンプは応募によって申し込むため、他学校の子どもや知らない大人のスタッフも参加します。

活動はグループ単位が中心となるので、同じグループの子への思いやりや協力も必要です。

自分の気持ちの伝え方や表現などを、きっと子どもは学んでいくでしょう。

子どもに友達づくりや協調性も学んでほしい場合には、他者との交流がある教育キャンプへの参加も考えてみるといいですよ。

【何歳から始めてもOK】キャンプに年齢制限はない

小さい子とテント

キャンプに年齢制限はないので、何歳から始めてもOKです。

ただしこれには、「親御さんが適切に安全管理できる」という前提条件があります。

「子どもの安全を守れる」と親御さんが確信できるのであれば、年齢は1歳でも2歳でも大丈夫ですし、逆に「5歳でも厳しいかも」と思えば、小学校低学年になってからキャンプを始めるのもいいでしょう。

幼児期からの自然体験は、子どもの体と心の発達に好影響を与えるので、キャンプが無理そうな場合は、おうちキャンプや外遊びなどの活動に切り替えるのがおすすめです。

もし「そろそろいけそうかな」と思うのであれば、まずは子どもがぐずったときにラクに撤収できる、気軽な内容のキャンプからチャレンジしてみましょう。

初心者にはデイキャンプがおすすめ

外で焼肉

これから「家族とキャンプを楽しもう」と考えている初心者には、日帰りキャンプから始めてみるのがおすすめです。

テント泊でのキャンプは魅力的ですが、揃える道具も多くなりますし、準備も大変です。

キャンプに慣れていない場合、いざキャンプ場に行っても「何をして過ごしたらいいか、よくわからない……」ということもあるでしょう。

その点、デイキャンプなら、やめようと思えばすぐに帰れます。

バーベキューや外遊びなど、ある程度やることも決まっているでしょうから、キャンプ初心者も時間を有効に使えます。

それでも宿泊したい場合は、最初はログハウスやグランピング施設に泊まって、キャンプの雰囲気を味わってみてからがいいかもしれませんね。

キャンプは楽しむことが大事

キャンプを楽しむ子ども

子どもへの教育効果や影響は親としては気になるところだと思いますが、何より大事なのは、キャンプを楽しむことです。

焚き火を眺めて、夜は星空を見て、自然の中でゆっくりと過ごす時間を存分に味わいましょう。

自然の力は偉大なので、私たち大人が子どもに何か「教えよう」「学ばせよう」と思わなくても、そこにある木々や葉っぱ、岩石、川などのロケーション自体が、子どもに学びを与えている可能性があります。

ですから、まずはキャンプを楽しみましょう。

キャンプを楽しむ中で、子どもに役割を与えたり、たまに考える機会を設けたりするくらいの方が、子どもものびのびと自然を満喫できる気がします。

まとめ

キャンプで子どもは、テントの設営や料理、焚き火などさまざまな体験ができます。

ときには天候の変化やアクシンデントにも対処しないといけないため、自分で工夫して考える力も育つでしょう。

それは本や机上の勉強では養われない、知識を超えた “生きる力” になるはずです。

初心者であれば、最初は自然活動に慣れるために、日帰りキャンプやログハウス泊から始めるのがおすすめです。

キャンプ道具をたくさん揃えたいかもしれませんが、初めはレンタルで様子を見ると、買ってからの後悔も少なく済みます。

ぜひ自然の中に出かけて、家族で楽しい時間を過ごしてみてくださいね。

Wrote this articleこの記事を書いた人

松崎 清央

自然体験教育者/イベントプランナー。【経歴】4年間市役所職員として、子どもの自然体験活動の企画・運営など青少年教育事業を担当。退職後はアウトドア専門学校に入学し、登山やキャンプなどの知識技術・安全管理・自然知識を学ぶ。その後、独学でWEBライティング技術を習得。ブログ月間1万5千PV達成。現在フリーランス。

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