豪雪地帯に住んでいる方はもちろん、スキー場に行ったときにも車の雪かきは必要となりますよね?
雪かきは重労働なので、なるべくササッと終わらせたくなりますが、誤ったやり方をしてしまうと、車のボディを傷つけてしまう恐れがあります。
中には「ワイパーは立てるべき?」「車を使わないときは雪を放置したままでいいの?」といった疑問を持っている方もいるでしょう。
そこで今回は、車の雪かき方法と除雪時の注意点についてご紹介します。
私は新潟に移住してから7年間、ずっと2WDで暮らしています。
豪雪地帯でアパート暮らしをした経験もあり、結構雪には苦労してきました。
良かったら参考にしてみてくださいね。
ポイントは上から下に!効率的な車の雪かき方法
車の雪かきは、どうせなら手早く終わらせたいですよね?
ここでは車を傷つけず、できるだけ効率的に雪かきをする方法についてまとめました。
必要な除雪範囲を考える(特に大雪時)
雪かきは重労働です。
少雪であれば、適当に雪かきしても終わると思いますが、大雪時は効率を考えないと、いつまで経っても雪かきが終わりません。
そのため雪かき前には、必要な除雪範囲のイメージを持ちましょう。
車周辺の雪かきで十分なのか、広く駐車場を雪かきしないとダメなのかでは、かかる時間も労力も違ってきます。
事前に「必要な除雪範囲はどこか?」をイメージしてから雪かきを始めるだけで、雪かきの効率はグッと上がります。
ポイントは「上から下」に。
車の雪かきは部屋の掃除と同じで、「上から下」に雪を落とすようにやるのがポイントです。
道具として、スノーブラシは必須ですね。
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車の天井から始まり、フロントガラスや窓、タイヤ周りへと進みます。
タイヤなど車の下部から雪かきをした場合、天井の雪を下ろすと地面に溜まるので、二度手間になります。
積雪状況によっては、タイヤ周りから雪かきを始めないと厳しい場合もありますが、車の雪かきの基本は「上から下に」です。
雪はできれば横に出す(無理なら前方か後方)
車の雪はできるだけ、横に落とすようにします。
ただし、アパートの駐車場やスキー場であれば、隣に車が止まっているケースも多く、雪を横に落とせないこともあるでしょう。
その場合は、前方や後方に雪を落とします。
前方に雪を落としたときは発進の妨げになるので、雪かき中もこまめに雪を散らすようにします。
後方に雪を落とす場合には、マフラー部分を雪で塞がないように注意しましょう。
無理に霜や氷を削ろうとしない
車のボディについた霜や氷を無理に剥がそうとすると、車が傷ついてしまいます。
霜や氷は無理に削ろうとせず、後で解氷スプレーをかけたり、ぬるま湯をかけたりして対策しましょう。
フロントガラスは優しく雪を落とす
フロントガラスの雪は、ガラスを傷つけないように優しく落とします。
スノーブラシのほうき部分を上手く使って、雪を落としましょう。
窓とミラーの雪は、手で落とすのがおすすめ
車の窓とミラーも、スノーブラシを使って雪を落とすができます。
ただし、これらは細かい部分なので、雪が思うように落ちないこともあるでしょう。
個人的には防寒手袋をつけて、手で雪を落とすことをおすすめします。
その方が雪も落としやすく、車も傷つきにくくなります。
素手でやると手が相当冷たくなるので、防寒手袋は必須です。
運転するなら、早めにエンジンをかける
これから運転するのであれば、車の天井やガラス周辺の雪をある程度落としたら、エンジンをかけるといいでしょう。
早めにエンジンをかけた方が車が暖まるので、フロントガラスなどの雪も溶けやすくなります。
降雪時にワイパーは立てるべき?
雪国では、ワイパーを立てておくのが基本です。
ワイパーを寝かせたままにしておくと、凍結してフロントガラスに張り付き、動かなくなってしまうからです。
凍った状態で無理にワイパーを動かそうとすると、ワイパーが壊れる可能性がありますね。
そのため、豪雪地帯ではワイパーを立てておくのが一般的です。
ただし、大雪時にワイパーを立てておくと、車の天井や屋根からの落雪によって、ワイパーが折れてしまう可能性もあります。
状況によっては、そのままワイパーを寝かせて置いた方が安全ということもあるので、降雪量を見て判断するといいでしょう。
車を使わない時でも雪かきが必要な2つの理由
車の雪かきは、車を使わないときでもしておく必要があります。
「面倒だな〜」と思うかもしれませんが、車を守るためにはこまめな雪かきが欠かせません。
車を使わないときでも雪かきが必要な主な理由は、以下の2つです。
(1) バッテリー上がりを防ぐため
長い期間、車が雪に埋もれた状態にしておくと、バッテリーが上がる可能性があります。
ただでさえ冬は、冷え込みにより、バッテリーが上がりやすくなる季節です。
私は車の専門家ではないので正確なことは言えませんが、1週間以上車を放置するときは注意した方がいいかもしれません。
バッテリー上がり対策としては、念のためジャンプスターターを持っていると安心ですね。
これがあると、JAFや保険のロードサービスに連絡せずに自分でバッテリー上がりを解決できるので、私も何回助けられたかわかりません。
(2) パーツ破損の可能性があるから
車の雪かきをサボったままでいると、車のパーツが破損する可能性があります。
たとえば、車の天井に積もった雪がフロントガラスに落ちてきて「ワイパーが壊れる」といった例ですね。
私は新潟の豪雪地帯で暮らしていたとき、車のアンテナが雪の重みで折れました……。
普段、車のアンテナを立てている方は、大雪時には畳んでおくことをおすすめします。
お湯やトラブルなど。車の雪かきでの注意点5つ
車の雪かきにおける注意点は、挙げればキリがありません。
主な注意点としては、以下の5つがあります。
(1) 隣の駐車場に雪を落とさない
アパートやスキー場の駐車場で気をつけたいのが、隣の人との雪かきトラブルです。
雪かきで必死になってしまう気持ちはよくわかりますが、極力、他の人の駐車場に雪を落とさないように注意しましょう。
自分の車や駐車場の雪を捨てるときは、他の人の迷惑にならないか確認が必要でうす。
(2) スコップで車本体を掘らない
「早く雪かきを終わらせたい」と思って、スコップで車のボディを直接雪かきすると、車が傷つく恐れがあります。
私も昔やった経験がありますが、見事にひっかき傷ができました。
試しにスコップの持ち手で雪をかいてみたこともありますが、今度は持ち手の赤い着色がボディに少し残りましたね。
車の雪下ろしは、スノーブラシでコツコツやることをおすすめします。
(3) 急に熱湯をかけない
ワイパーやガラスの凍結時に熱湯をかけると、急激な温度変化によってガラスが割れる可能性があります。
もしかけるのであれば、ぬるま湯にしましょう。
ただし、ぬるま湯も絶対に安全とはいえないので、様子を見て少しずつかけた方が無難です。
(4) お湯をかけるのは運転直前に
車にぬるま湯をかけて霜や氷を溶かすタイミングは、運転する直前です。
お湯をかけた後で雪かきを始めると、再凍結する可能性があります。
ぬるま湯をかけるのは運転直前にして、その後はワイパーや車内エアコンを使って、曇りをとっていきましょう。
(5) マフラーに雪が詰まっていないかを確認
運転前には安全面の問題から、マフラーに雪が詰まっていないかを確認しましょう。
万が一、マフラーが雪で塞がっていた場合、車内に排気ガスが入ってきて、一酸化炭素中毒になる恐れがあります。
実際にそういった事故も起きているので、大雪時や除雪後は確かめておいた方がいいでしょう。
【2WDにおすすめ】冬場の車の置き方と発進のコツ
私は雪国で7年間、2WDに乗って暮らしていますが、冬場はなかなか苦労します。
ここではアパート暮らしの方や2WDに乗っている方に向けて、車の置き方や発進のコツをご紹介しておきます。
車は発進方向に頭を向けて駐車する
アパート暮らしなどで、冬場に車を駐車するときは、発進方向に車のフロント部分を向けておくようにしましょう。
特に2WDでFF(前輪駆動)の場合、大雪時にバックで車で出すのは至難の技です。
道路などの発進方向に対して、車のフロントを向けて駐車しておくと、車出しがスムーズになります。
最短距離で道路に出る
雪が降る地域では、いかに最短距離で車を出すかを考えます。
コツは、直線を意識することです。
たとえば、自分の駐車場から道路まで車を出すのであれば、できるだけ動線が一直線になるように雪かきをしましょう。
駐車場からハンドルをひねらず、車を真っ直ぐ出すイメージです。
発進時にハンドルをひねる必要があると、雪にハンドルを取られる可能性があるので運転は難しくなります。
雪かきでは駐車場から道路までの最短距離を考えてみると、効率が上がるでしょう。
一度、車を移動させる
ある程度、駐車場の雪かきが完了したら、一度前方などに車を移動させると雪かきがしやすくなります。
アパートの場合、所定の位置に車を止めていると、雪かきがしにくいことがあります。
他の人や車の迷惑にならないのであれば、少し車を動かして雪かきをすると、雪かきがキレイに行えます。
まとめ
車の雪かきの基本は、「上から下に」向かってやることです。
車の天井から始まって、フロントガラスや窓、タイヤへと進んでいきます。
ワイパーは雪が降る前に立てておくのが通常ですが、天井や屋根の落雪が心配な場合には、そのまま寝かせておくのも一つの方法です。
フロントガラスの凍結時には、解氷スプレーを使ったり、ぬるま湯をかけたりして、車を傷つけないように氷を溶かすようにしましょう。
アパートやスキー場の場合には雪捨て場にも注意して、他の人の迷惑にならないように雪かきをしてみてくださいね。