レインウェアは登山において、重要なアイテムの一つです。
おそらく山岳ガイドなどプロで自然体験活動をしている人に聞けば、ほぼ全ての人が「レインウェアにはお金をかけるべき」と答えるでしょう。
なぜなら、レインウェアがしっかり雨風を防いでくれない場合、徐々に体温が低下し、低体温症など山でのリスクが高まるからです。
でも、登山やハイキングで使う、子ども用レインウェアを買うにあたって、こんなことにずっと悩んでいませんか?
- 子ども用レインウェアには、どんな種類があるの?
- レインウェアの選び方がわからない
- ポンチョじゃダメなの?
この記事ではそんな悩みにお応えするため、おすすめの子ども用レインウェアと選び方についてご紹介します。
子どもの登山引率経験もある野外活動指導者が、ポイントを絞ってわかりやすく解説しますよ。
登山やハイキングにおすすめ!子ども用レインウェア厳選9点
登山では、上下に分かれたレインウェアの着用が基本です。
ここでは、コスパに優れた上下セットのキッズ向けレインウェアを集めました。
<コロンビア> シンプソンサンクチュアリ II レインセット
ムレない、防湿透湿素材オムニテックを採用した、キッズ用レインウェア。
上下セットの防水ジャケット&パンツの組み合わせは、大人顔負けの機能性です。
フードは取り外し可能で、枝などにひっかけたときには外れやすい仕組み。
子どもの安全性に配慮された、防水性の高い一着です。
<ザ・ノースフェイス> レインテックスユリイカ
人気アウトドアブランド<ザ・ノースフェイス>によるレインウェアの上下セット。
カラーは、ネイビー・ブルー・レッド・イエローの全4色展開です。
防水透湿性に優れた2レイヤー構造を採用したウェアは、縫い目にシームシーリングが施されているので、雨の侵入をしっかり防いでくれます。
パンツ裾にはドットボタンを配置して、子どもの体型に合わせて簡単に裾幅を調節できる仕様。
子どもでも扱いやすく、軽やかで動きやすい、初めてのアウトドアにもおすすめのモデル。
<ザ・ノースフェイス> ハイベントレインテックス(キッズ)
独自の防水透湿素材を使った、2レイヤーのキッズ向けレインウェア。
雨や雪をシャットアウトして、ウェア内の湿気を逃し、ムレを解消します。
防風性にも優れているので、登山やキャンプ、林間学校など幅広いシーンで使えるでしょう。
動きやすさを追求した立体構造で、子どもをアクティブにサポートします。
<カナディアンイースト> レインウェア CEW9011S
親子コーディネートも楽しめる、おしゃれなカラーが魅力のレインウェア。
キッズ用は、130〜150の3サイズ展開です。
全4色のカラーは男女兼用なので、見た目にこだわる男の子・女の子も満足できるでしょう。
大手総合繊維メーカー“東レ”の素材を採用したキッズモデルは、高い防水性・透湿性を備えています。
首周りはメッシュ加工で、快適な肌触りをキープ。
<キャラバン> エアリファイン ライト・Jrレインスーツ
袖口に面ファスナーを使用するなど、子どもでも扱いやすい設計のレインスーツ。
キャラバン独自の素材 “エアリファインライト”を採用して、防水・透湿・防風性能を高めています。
カラーもおしゃれで、ハイキングから通学まで幅広く使えそうですね。
収納袋付きの上下セットは、コンパクトに持ち運べます。
<ロゴス> 透湿ジュニアレインスーツ エールジュニア
耐水圧5,000mmのキッズ用レインウェアは、本格登山には少し物足りないですが、軽いハイキングには十分使えます。
透湿性があるため、行動中もウェア内を快適に保てます。
裏地がメッシュなので、カサカサするのが気になる人には向かないかもしれませんね。
光を反射するリフレクターや三重防水構造で、子どもの安全な活動をサポートしてくれるレインスーツ。
<A.D.ONE> ストームサーモ ジュニアレインウェア STJ-402
表生地と裏生地の間に防風フィルムを挟んだ、3レイヤー構造のキッズ用レインウェア。
風を通さないウェアは、アウトドアから普段使いにまで活躍します。
縫製の裏やフロントファスナーなど、細かい箇所にも防水加工が施されているの魅力です。
ストレッチ性のあるウェアは、普段の防寒対策にも使えますよ。
<モンベル> クレッパー Kid’s 90-120
登山に十分な機能性を備えたキッズ用レインウェアは、耐水圧20,000mm以上でありながら、上下セットのお手頃価格。
フードのドローコードは、枝にひっかかりにくいようにフード内部に設置されています。
これからハイキングやトレッキングを始める、小学校低学年くらいまでの子どもにおすすめです。
体の大きい子には、130〜160サイズもありますよ。
<モンベル> レインダンサー ジャケット Kid’s 130-160
小学校中学年から高学年向きのレインウェアは、本格登山にも使える一着。
防水透湿性に優れたゴアテックスの3層構造で、雨や強風などの悪天候から子どもを守ります。
雨の日も蒸れにくく、快適な着心地が持続する、お得な上下セット。
【ポイント3つ】子どものレインウェアの選び方
基本的に、登山やハイキングで使うレインウェアの選び方は、大人も子どもも変わりません。
ここではアウトドア初心者にもわかるように、ポイント絞って選び方を解説します。
(1) 上下で分かれるタイプを選ぶ
登山やハイキングで使うレインウェアは、上下セパレートのものを選びましょう。
登山でしっかり雨風を防ぐには、パンツが大切です。
もしレインウェアの上着だけしか持っていないと、下半身がずぶ濡れになります。
単に「濡れて寒い」「不快感がある」というだけでなく、山で強風に吹かれるとさらに体温が下がり、低体温症になる可能性も出てきます。
長時間の歩行もできなくなるので、山での濡れは大変危険です。
そのため上着とパンツの上下に分かれるレインウェアだと、雨も凌げるので安心です。
(2) 透湿性が重要(完全防水は当前)
レインウェアが完全防水なのは当たり前として、加えて重要なのが、透湿性です。
透湿性とは、 登山中にかいた汗をウェアの外に逃がしてくれる機能のことです。
透湿性がない、もしくは不十分なレインウェアの場合、汗がウェアの内側にこもることでムレやすくなり、同時に衣服が濡れてしまいます。
不快感も高まるので、レインウェアを選ぶときは、透湿性の高さにも注目しましょう。
(3) サイズはジャストより少し大きめに
レインウェアは、体にジャストサイズよりも少しだけ大きめを選ぶようにします。
登山の服装は重ね着が基本なので、よほどのプロでもない限り、必ずレインウェアの内側には、Tシャツや長袖、フリースなどを着込みます。
レインウェアがジャストサイズだと重ね着がしづらく、できてもパツパツになって動きにくいので、少し大きめを選んでおくのがおすすめです。
ポンチョでもいいの?
平坦なハイキング程度であれば、ポンチョでも十分かもしれません。
1時間や2時間など長時間歩くこともなく、すぐに車や室内に避難できる環境であれば、スポッと着れて、動きやすいポンチョは便利ですね。
特に小さい子なら、ポンチョの方が動きやすいと思います。
アウトドアでも使えるポンチョとしては、たとえばこんなのがありますね。
上下セパレートの方が足元も雨風から守れるので安心ですが、風の影響の少ない平坦なコースであれば、ポンチョを着るのもありですよ。
【なるほど】レインウェアを選ぶときの2つのコツ
アウトドア用レインウェアは価格も高いので、親子登山であれ、林間学校やどこかの団体がやっている自然体験教室であれ、「失敗したくない」という人は多いでしょう。
ここではレインウェアを選ぶときのコツについて、プロの視点も交えて、2つご紹介します。
一度、お店で試着してみる
レインウェアを買う前には、一度実際の商品を手に取り、試着してみましょう。
登山においてレインウェアは、悪天候から身を守るための重要なアイテムです。
サイズ感や動きやすさ、ポケットの有無など、一度お店で見ておくと、満足のいく買い物につながります。
わからないことがあればショップ店員さんに聞けるので、少し面倒でもレインウェアを買う前には一度、お店に足を運んでみましょう。
保護者は高機能なレインウェアがおすすめ
子どものレインウェアと一緒に自分のレインウェアも買おうと考えている親御さんであれば、子どもよりも高機能なウェアを買うことをおすすめします。
なぜなら、登山で子どもが体調不良になり、動けなくなったときにケアするのは保護者(大人)だからです。
レインウェアの機能性が低く、万が一、保護者の方が低体温症になってしまった場合、下山まで子どもを安全に連れていけるかは分かりません。
レインウェアの機能性はメーカーによってさまざまですが、子どもの体調不良など緊急事態に備えるのであれば、できるだけ保護者は子どもよりも高機能なレインウェアを着用しておきたいものです。
まとめ
レインウェアは悪天候時の雨や風を防ぎ、子どもの身を守ってくれる道具です。
登山では、下半身の濡れにも対応できるように、ウェアとパンツの上下に分かれるタイプを選びましょう。
透湿性が高いレインウェアだと、汗ムレが解消されやすく、衣服内を快適に保てます。
もし、平坦な道などのハイキングであれば、ポンチョの方が子どもにとっては動きやすくていいかもしれません。そのあたりは、コースや歩行時間を見て判断するといいでしょう。
山での「濡れ」は命に関わることもあるので、防寒着としても役立つレインウェアは、多少お金をかけてでも良いモノを買っておくといいですよ。
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