子どもの登山の服装がわからないと悩んでいませんか?
小学生くらいになると、林間学校や自然体験教室で登山をすることも出てくるものです。
でも、普段アウトドアをしないご家庭や登山未経験の場合は、「どんな準備していいのか…」と迷ってしまいますよね。
「あれも必要、これも必要」と思うと荷物もかさばりますし、お金もかかってしまいます。
そこで今回は、登山に最適な子どもの服装についてご紹介します!
私のこれまでの自然体験指導の経験をもとに、初心者にもわかりやすくまとめました。
この記事を読めば登山の服装のポイントがわかるので、お子さんも快適に登山が楽しめますよ!
服の素材は「化学繊維」を選ぶ
登山などアウトドアの服の素材は、化学繊維を選ぶが基本です。
代表的な素材としては、ナイロンやポリエステルなどになります。
これらのメリットは「汗をかいても乾きやすい」「ぬれた状態でも温かい」ことです。
コットン(綿)は着心地こそいいのですが、雨や汗でぬれると乾きにくい素材です。服が湿っていると体温が下がりやすく、不快感もあります。
山で快適に過ごすためにも、服の素材は化学繊維を選ぶと安心です。
登山では重ね着が基本 !
登山では、薄いものを何枚か着る「重ね着」が基本です。
登山をしていると歩いているときは暑く感じ、休憩すると急に寒いと感じることが少なくありません。
風の吹かない森の中では、体感温度も高くなるでしょう。
そんなときは重ね着しておくことで、体温調節がしやすくなります。
長そでやウィンドブレーカーなどを素早く脱ぎ着できることは、登山において大事なポイントです。
あわせて読みたい >> 初心者向け!山の服装【レイヤリング】について知っておこう
【初心者でもわかる!】子ども登山の服装まとめ
子どもだけでなく親も登山が初めてだと、「どんな服装をしたらいいかわからない」ということも多いですよね?
学校などから服装のリストをもらっても、登山経験がないとなかなかイメージできないことがあります。
以下は、子ども登山の服装をまとめた表です。
【パッと見でわかる!子ども登山の服装一覧】
素材(すべてに共通) | ・化学繊維(ナイロンやポリエステルなど) |
服の色 | ・黒以外を着用(黒はハチを刺激するため) |
インナー | ・ドライ加工の半そで or 長そで |
上着 | ・ジャージ可 |
防寒着 (中間着・上着) | 【以下のようなもの(フロントファスナー付き)】 ・フリース ・パーカー ・ウィンドブレーカー |
ズボン | ・ジャージ可 ※ チノパンは、綿の割合が高い素材を避ける |
くつ下(ソックス) | ・ウールやポリエステルなどが配合されたもの |
シューズ(靴) | ・トレッキングシューズ(登山靴)or スニーカー |
帽子 | ・キャップ or ハット |
レインウェア(雨具) | ・ジャケット&パンツ ※ 完全防水+透湿機能(ムレ解消)がベスト |
リュック | ・両肩にかけるタイプ ・15〜25Lの容量(日帰りの場合) ※ ショルダーバッグはNG |
インナー
Tシャツ・長そでなど肌に直接着るウェアです。
インナーは必ず、汗冷えやムレを防止するために吸湿速乾性のあるもの選びましょう。
ポリエステルなど化学繊維が配合されていると、ぬれた時の乾きも速くなって、サラッとした着心地を保てますよ。
また長そでを着用すると、虫刺されや小枝から肌を守ることができます。
とはいえ、夏に厚手の長そでは少し暑いので、薄手のロンTなどを組み合わせてコーディネートするといいでしょう。
防寒着(中間着・上着)
自然体験教室や林間学校などで登山に行くときは、ジャージを上着として使うこともできます。
ただ、朝などはジャージだけでは寒いことがあるので、防寒着も必要です。
代表的な防寒着としては、以下のものがあります。
- フリース
- ナイロンパーカー
- ウィンドブレーカー
防寒着は、これらすべてを持っていく必要はありません。
先にお伝えしたように、登山での寒さ対策は重ね着が基本です。
ジャージの上から着たときに、「保温力がある」「風を防げる」などの機能を考えて選ぶようにしましょう。
あわせて読みたい >> 子どもの登山に!おすすめの防寒着と選ぶときの注意点
着用時に、子どもが動きやすいかも大切ですね。
また、防寒着にはダウンという選択もあります。
ただし、夏場は防寒着をリュックに入れていることも多く、ダウンは少々かさばるかもしれません。
防寒着は、コンパクトに収まるかも大事なポイントです。
どれを選ぶとしても、防寒着は前面にファスナーが付いているデザインの方が、脱ぎ着もしやすくて便利ですよ。
ズボン
子どもの場合、登山用ズボンはジャージでも問題ありません(子ども向けの登山用パンツがあまりないので)。
NGなのは、ジーンズや綿100%のズボンです。
綿の素材は汗を吸うと重くなるので、綿素材は登山中の疲れがたまりやすくなります。
ハーフパンツも歩きやすいですが、アブや蚊から肌を守ることを考えると長ズボンの方が安心といえますね。
あわせて読みたい>> 【子どもの登山の服装】おすすめのキッズパンツ特集
くつ下(ソックス)
ソックスもインナーと同じく、綿100%は避けましょう。
ポリエステルなど化学繊維が配合されたくつ下は、足のムレや不快感などを解消してくれます。
登山用ソックスも売っているので、心配な方は一足買ってみるのもいいかもしれませんね。
登山靴
シューズは、登山の疲労度やケガ防止にも関わる重要なアイテムです。
そのため、登山ではトレッキングシューズ(登山靴)の着用がベストです。
登山靴のメリットは、足を保護してくれること。
急な斜面を登ったり、岩場など複雑な道を歩いたりするときのサポート力がスニーカーとは違います。
でも、「今後も登山するかわからない…」という場合に、わざわざ登山靴を買うのはしんどいですよね?
そんなときは無理せず、スニーカーで代用しましょう。
私の経験上、小学生向けの登山で、子どもにスニーカーを履かせるご家庭も少なくありません。
スニーカーは登山靴と比べると多少足が痛いかもしれませんが、それでも登山に参加することはできますよ。
あわせて読みたい >> 小学生の登山やハイキングに!おすすめの子どもの登山靴と選び方
帽子
帽子は、つば付きのキャップやハットなどを持っていきます。
熱中症対策としてはもちろん、山は街中よりも日差しが強いので、帽子は極端な日焼けを防ぐためにも必要なアイテムです。
レインウェア(雨具)
レインウェアは必ず、ジャケットとパンツ(上下別)を用意しましょう。
ポンチョだと足元がぬれてしまい、カサは強風では使えないことがあります。
レインウェアは完全防水だけでもなく、ムレを抑える機能のある防水透湿素材だと、雨の日も快適に過ごせます。
個人的にはレインウェアは、少し良いものを買っておくといいと思っています。
登山用のレインウェアは値段も高いですが、機能性がよく、普段使いもできるデザインです。
アウトドアから街中まで幅広く使えるので、買っておいて損のないアイテムといえます。
購入するときは必ず実用性重視で、動きやすいサイズ感のウェアを選ぶようにしましょう。
あわせて読みたい >> 登山やハイキングに必須!子ども用レインウェアのおすすめと選び方
リュック
リュックは登山用でなくてもOKですが、必ず両肩にかけるタイプを選びましょう。
ショルダーバックは重心が偏るので、登山ではNGです。
容量はレインウェアや水筒、お弁当などが入ればいいので、 日帰りなら 20〜30Lで十分といえます。
荷物が8割程度に収まるリュックだとパツパツにならず、ファスナーの開け閉めもしやすいですよ。
あわせて読みたい >> 【小学生向け】登山リュックの選び方とおすすめキッズバッグ10選
登山をより快適に!持ち物のポイントと役立つアイテム
長い時間、荷物を背負っている登山では、持ち物が多いと疲れてしまうので、荷物はなるべく最小限にするのがコツです。
必要な持ち物については、家族や友達と行くような登山を除き、学校や自然学校を通していくものであれば連絡があるでしょう。
ここでは、持ち物についてのプラスアルファの情報や、あったら役立つアイテムについてご紹介します。
- 水筒(スポーツドリンク系)
- お弁当(おにぎりやパンなど、サッと食べやすいもの)
- 虫よけスプレー
- タオル
- 軍手
- ティッシュ
水筒の中身はスポーツドリンク系にすると、運動で不足したミネラルも補給できます。とはいえ、麦茶などでもOKです。
お弁当はボックス入りのきっちりしたお弁当でもいいのですが、荷物の重さや大きさを考えると、あまりゴミが出ないおにぎりなどがおすすめです。
山では、手を汚さずに食べられるものの方が便利ですね。
裏ワザとして、お弁当はジップロックなど防水性のあるものに入れておくと、雨でリュックがぬれても中身を守ることができます。
軍手は手を保護してくれるので、草や枝をかき分けて進むときに持っていると便利です。林間学校などで野外炊事があるときは、そこで使う軍手を持っていくといいですよ。
あわせて読みたい >> 子どもの登山に必要な持ち物は?あると便利なグッズもご紹介
コスパも大事。ユニクロなども利用しよう!
登山用品をイチから揃えようと思うと、買うアイテムも多く、値段も高いので大変です。
そんなときは、コスパのいいユニクロなどを利用してもいいですね。
ポリエステル素材などの子ども用Tシャツやパーカーは、ユニクロでも売っていることがあります。
私も登山ではよく、ユニクロのフリースを使っていました。
今持っている服で使えそうなものと組み合わせながら、あまりお金をかけすぎずに登山の服装を用意しましょう。
まとめ
子どもの登山の服装は、ナイロンやポリエステルなど化学繊維の素材が基本です。
ポイントは「ぬれても乾きやすい」というところですね。
登山では荷物を持って歩くため、靴やウェアなどの軽量性もキャンプより重要です。
ただ、子ども用の登山ウェアは大人よりも少ないので、ウェアの上下はジャージでも問題ありません。
服装は重ね着を意識すると、移動中の暑さや休憩時の寒さにも対処しやすくなります。
山頂付近は夏でも寒いことがあるので、防寒着は必須ですね。
登山用品はすべて買おうとすると高額になってしまうので、ユニクロや自宅にある服も組み合わせて上手にコーディネートしてみてくださいね!