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社会人を辞めて、アウトドア専門学校に入学して良かったと思う7つのこと

社会人を辞めて、アウトドア専門学校に入学して良かったと思う7つのこと

社会人を辞めて、アウトドア専門学校に入学して良かったと思う7つのこと

私は4年間勤めた市役所を退職して、アウトドア専門学校に入学しました。

人生一度切りなので、

「好きなことで生きていきたい」

そう思ったのがきっかけでした。

退職時は希望と不安が入り混じった気持ちでしたが、入学後も今でも「やっぱり辞めて良かったな」と思っています。

そこで今回は、社会人を辞めて、アウトドア専門学校に入学して良かったと思うことについてご紹介します。

この記事を読んで、何か一歩踏み出す勇気につながれば嬉しく思います。

1. 同じ夢や目標を持った仲間と出会えたこと

これが一番ですね。

私は入学前から「卒業後は独立して、自然にかかわる仕事がしたい」と思っていました。

専門学校に入って、私と全く同じ目標を持っていた人がいたわけではありませんが、それでも「アウトドアや自然の仕事がしたい」と思っている人が大半だった気がします。

「アウトドアを仕事にしたい」

「自然の魅力を伝えたい」

「好きなことで生きていきたい」

私を含め、周りのみんながそう思っている感じです。

何か夢や目標に向かって頑張るときに、身近に同じ気持ちを共有できる仲間がいるのは、とてもありがたいことです。

同じ実習や授業を受け、将来やりたいことを語り合ったり、時にお酒を飲んで息抜きできたりする仲間がいたことで、前向きに走っていけた気がします。

同級生の中には、卒業後の今でもつながりがある友人が何人かいます。

アウトドアという特殊なものを人生で選択し、共に楽しい時間も苦労も共有して、腹を割って話せた仲間がいたことは、何よりの宝物であり、喜びです。

2. アウトドアの総体的な知識が得られたこと

一部の知識だけではなく、広くアウトドアの知識が得られたことも良かったですね。

専門学校では登山やキャンプの知識に加えて、植物や生き物などの生態系や野外救急法、指導者としてのノウハウといった専門知識を学びます。

正直、アウトドアの知識は独学でも身に付けられますし、経験も積もうと思えば自分でできます。

でも、部分的ではなく、アウトドア・自然全体の総体的な知識を身に付けることは、独学ではなかなか難しいのではないでしょうか?

樹木の調べ方や自然環境のことなど、広くアウトドアの知識を学べたのは、やはり学校に入学したからだと思います。

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3. 自然の怖さと魅力の両方を知れたこと

森や川、海、山などアウトドアフィールドは多様です。

自然の中で過ごすことは心地良く、その楽しさにハマる人も多くいます。

ただ、自然をなめてかかると本当に怖いなとも思います。

私はキャンプ場のような安全な環境から、冷たい風が肌に突きささる冬山までを学校で経験してきたことで、そう感じました。

「落ちたら死ぬかもしれない」

「絶対にケガをしない保証はない」

リバーカヤックなんかも下手をすると溺れ死ぬ可能性があるので、先生が一緒とはいえ緊張感がありましたね。

自然が魅せる景色は美しく、時に私たちに感動すら与えます。

でも、自然には脅威も潜んでいて、甘く見るとケガをしたり、命を落としたりします。

「何が起こるかわからない」そこが自然の魅力でもあるんですけどね。

4. 濃密な3年間が過ごせたこと

アウトドア専門学校で過ごした3年間は、とても濃密な時間でした。

特に最初の1ヶ月間は、濃かったですね。

自分から望んでそこで勉強することを選び、気持ちと環境がリンクしているからか、一日一日にものすごく充実感と満足感がありました。

市役所職員をしていた頃には、なかった気持ちです。

毎日バスで通勤し、デスクで作業し、似たような日々を繰り返していました。

その人生が、一変したわけです。

自然豊かな場所で好きなことを学び、友達と笑い合い、一緒の目標に向かって頑張る日々。

窓を開ければ、近くの山も田園風景も見えるし、朝も夕方も眺めが最高でした。

自分の気持ちに忠実に生きるだけで、これほどまでに毎日が充実するのかと感じました。

5. 幅広い経験が積めたこと

専門学校ではカリキュラムに沿っていれば、嫌でも幅広い経験が積めました。

カヤックやボルダリング、農業、釣り、自然観察など、大半のアウトドア活動は経験できたのではないかと思います。

加えて私の場合、自分でも経験を積むように心掛けていました。

インターンシップで新潟から北海道に遠征したり、水族館で生き物について勉強させてもらったりと、自分の可能性を広げるために幅広い視野で活動していたわけです。

当時はまだ「自然にかかわる仕事がしたい」と漠然と考えていたので、多様な経験を積むことは必至でした。

「この先、自分はどうしたいのか」を見極めためには、最適な環境だったような気がします。

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6. 「時間を有効に使いたい」と強く思えたこと

10代の学生時代の休日はだいたい、友達と騒いだり、遊びに行ったりして時間を過ごしていました。

社会人になってからも、ほとんどそんな調子でしたね。

でも、同じ学生だとしても、一度社会人を経験していると時間に対する意識が変わります。

理由は「卒業後に起業して、自然に関する仕事がしたい」と、明確な目標を持っていたからでしょう。

明らかに10代のときよりも「時間を大事に使おう」と思っていました。

これは、私の中で大きな気づきでした。

学費も払っているし、社会人を辞めてまで入学したわけですから、「時間を無駄にしてはいけない」と考え、行動していたわけです。

専門学校には、私以外にも社会人経験者が何人かいましたが、その人たちもそんな感じでした。

だから授業も真面目に受けるし、空いた時間で本を読んだり、プライベートでも何か行動したりします。

一度、社会人を経験し、再び学生に戻ったからこそ、

「今度は時間を有効に使おう」

そんな意識が強くなったのだと思います。

7. 寮生活が思いのほか楽しかったこと

専門学校では、学生寮に入っていました。

寮生活は初めてだったし、どんな人が寮にいるのか不安だったのですが、結果的には楽しかったですね。

食堂でみんなでワイワイご飯を食べたり、共有スペースでたわいもない話をしたり、20代後半になってから、またこんなに楽しい時間が過ごせるとは思っていませんでした。

部屋は個室で、鍵もかかったので、3年間暮らすには十分という感じです。

他の学校だと寮によっては規則が厳しかったり、人によって合わなかったりすることもあると思いますが、私がいた学生寮は結構自由でした。

社会人入学者も多かったので、上下関係もゆるめでしたし。

一応、夜は玄関に鍵がかけられるのですが、寮監さんに電話で「遅くなります」と言っておけば、深夜の帰宅でも開けてもらえました。

このあたりは、社会人入学者の多い専門学校ならではだったのかなと思います。

まとめ

逃走中的なもの。

結果的に社会人を辞めて、アウトドア専門学校に入学したのは良かったと思います。

「この先、自分はどんな生き方がしたいのか」

を真剣に考えて出した結論なので、後悔したことは一度もありません。

社会人を経験したからこそ時間の大切さも分かり、毎日を充実させるように過ごせたのかなと思います。

希望と不安の両方を抱えて入学した学校ですが、アウトドアの知識や経験以外にも、大事なものをいくつももらった気がしますね。