マイナスイオンは、疲労回復やリラックスに効果があるとされる自然の癒し物質。
ストレス社会の現代では、仕事や人間関係に疲れることも多いので、「癒されたいなー」と思うこともありますよね。
ですが、「マイナスイオンって本当に出てるの?」と思ったことはありませんか?
私は子ども向けの自然体験事業しているとき、ふとそんなことを思いました。
そこで今回は、マイナスイオンの効果や自然の中で多い場所についてご紹介します。
連休や週末は気持ちのいい自然スポットに出かけて、心も体もリフレッシュしましょう!
自然の癒し物質!マイナスイオン
マイナスイオンとは
マイナスイオンとは、空気中に含まれる原子や分子などの微小な物質が、マイナスの電気を帯びたものです。
電気といってもほんのわずかな量なので感電することはなく、極めて小さいので目にも見えません。
マイナスイオンは、快適さや清々しさを与えてくれるのが特徴です。
正式名称は「負イオン」「ネガティブイオン」といい、マイナスイオンという言葉は日本独自のものとされています。
一方、マイナスイオンとは反対に、プラスに帯電したものを「プラスイオン」といいます。
プラスの電気は体に不快感を与えるので、マイナスイオンに対してプラスイオンはあまり体に良いものとはいえませんね。
マイナスイオンは、本当に出ている!
本当に出ているのか怪しいマイナスイオンですが、実は本当に森や滝などから発生しています。
ドイツの物理学者フィリップ・レーナルトが、滝つぼ周辺からマイナスイオンが出ていることを発見したのが始まりです。
自然の中で、マイナスイオンが発生する理由
通常、原子や分子は安定した状態で空気中にフワフワと漂っているので、イオン化することはありません。
しかし、そこに強い衝撃が加わるとプラスとマイナスの電気が分かれて、マイナスイオンが発生します。
特に水はイオン化を起こしやすいため、激しく水がぶつかる滝や水辺、霧状の水が発生しやすい森林などの自然環境はマイナスイオンの宝庫なのです。
マイナスイオンの効果
ドライヤーや空気清浄機など、私たちの身の回りにはマイナスイオンの製品が数多く出ていますが、気になるのは「本当に体にいいのか?」ということ。
マイナスイオンは本当に出ているものですが、効果については、まだまだ科学的なデータが少なく、未知の領域といった感じです。
自然の癒し物質であるマイナスイオンには、一般的に以下のような効果があるといわれています。
(1)気持ちが落ち着く、リラックス効果
ストレス解消やリラックス効果は、マイナスイオンの効果として最も有名なもの。
水が弾ける滝つぼや小川は、心を癒してくれる絶好の自然スポットです。
涼しく爽やかな空気は、なんとなく自然の中を散歩しているだけでも気持ちよくしてくれますね。鮮やかな緑や吹きぬける風にも、爽快な気分を感じるでしょう。
一般的にリラックス効果が期待できる活動といえば、森林浴が人気です。
森林浴ではマイナスイオンに加えて、小鳥のさえずりなどがもたらす「1/fのゆらぎ」や、空気を浄化する樹木物質「フィトンチッド」が作用するので、よりリラックス効果も高まるといえます。
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森や水辺を歩いたときに「涼しい」と感じるのは、まさにマイナスイオンを浴びている瞬間です。
深呼吸をしたり、少し体を動かしてみたりして、思いきり新鮮な空気を味わいましょう!
(2)血行改善で肌がキレイに
マイナスイオンは、血行改善に効果があるとされるため、美容や健康にもおすすめ。
マイナスイオンは、血液をサラサラにしてくれるだけでなく、酸性気味の血液を弱アルカリへと改善してくれます。
私たちが普段過ごす職場や家というのは、プラスイオンがとても多い環境で、たばこの煙やホコリなどは血液を酸化へと向かわせる原因です。
コピー機やパソコンといった電気製品もマイナスイオンを減少させるので、私たちはいつも「マイナスイオンが足りていない」ということがいえるでしょう。
ハイキングなどで自然の中を歩くと、マイナスイオン効果に運動も合わさって、より血行が良くなりますね。
(3)疲れや不安感を解消
マイナスイオンは免疫力を高め、新陳代謝に効果があるといわれています。
中には「根拠がない」という方もいますが、血行促進の効果などが、疲労回復をサポートしてくれるようです。
都会の喧騒を忘れさせてくれる大自然の風景なども手伝って、心身の疲れを癒してくれるのかもしれませんね。
(4)睡眠の質がアップ
睡眠の質が良くなるというのも、マイナスイオンの効果の一つです。
自然の中で新鮮な空気をたっぷり吸うことで、自律神経のバランスが整い、落ち着いた気持ちで眠りにつくことができるとされます。
マイナスイオンが多い場所
マイナスイオンが多い場所に行きたいときは、水がバシャバシャと弾ける自然環境を選ぶのがポイント。では、具体的にはどんな場所がいいのか、詳しく見ていきましょう!
滝
マイナスイオンが最も多い場所といわれるのが、滝つぼ周辺。水が激しくぶつかり、多くの水しぶきが舞うためマイナスイオンが非常に発生しやすい環境です。
ストレス軽減やリラックス効果を求めるのなら、迷わず滝のある観光スポットに行きましょう!
森・渓谷
森は木々が呼吸し、微細な水蒸気を発生させるためマイナスイオンが多くなるエリア。
林間内に風が吹くと木と空気が擦れて静電気が起こり、木はプラスの電気へ、空気はマイナスの電気へと変わります。
ハイキングやキャンプでも訪れやすい森は、渓谷など近くに川や滝がある場所だと、さらに癒し効果の期待大。鳥の鳴き声や森林の香り、爽やかな空気も心を落ち着かせてくれます。
海
マイナスイオンが多い場所を選ぶときは、森や山などを選びがちですが、海もまたおすすめ。
砂場や岩場に水が衝突することで、空気中に新鮮なマイナスの空気が含まれます。
山間部の森や滝も魅力的ですが、ときには、さざなみの音を聞き、海に沈む夕日を見て、ゆったりとしたリゾート気分を味わってみてはいかがでしょうか?
マイナスイオンを浴びたい!おすすめのアクティビティや行き先
仕事や家事、人間関係に疲れたときは、自然に触れて気持ちをリフレッシュしたいもの。気楽に行ける森カフェや全身ずぶ濡れになるウォータースポーツなど、マイナスイオンを浴びる旅で癒されましょう!
ハイキング(森林浴)
ハイキングやトレッキングなどは定番の森林浴。体力に自信がないという方は、ちょっと森の中を散歩をするだけでもいいかもしれません。歴史的な建物や探勝を巡るなど、マイナスイオンを浴びつつ名所も満喫するのがおすすめです。
山登り
登山は、渓谷や森の中を歩くことが多く、新鮮な空気を目一杯浴びることができるアクティビティ。コース中に滝のある場所を選べば、リフレッシュ効果も高くなります。
ラフティング
豪快に水を浴びて激流の中を下るラフティングは、ストレス解消にもぴったり!
群馬県・みなかみはラフティングの聖地といわれるエリアで、ファミリーから友人同士までが楽しめるツアーを数多く展開しています。
私も以前、みなかみの「カッパCLUB」というところでラフティングを経験したことがあるのですが、パワフルとおもしろいガイドの方々が揃っていました。
ラフティングだけでなく、岩場から川へのダイブなど水を思いきり満喫できますよ。
森カフェ・山カフェ
森カフェ(山カフェ)は、緑豊かな環境や海の見えるテラスでスイーツや食事を楽しめるお店。
関東や関西、沖縄など、心癒されるお店が全国各地にあります。のんびり素敵な景色を見て、新鮮な空気を吸えば気持ちもリラックスしますよ。
キャンプ
連休などまとまった休みが取れるなら、自然を堪能できるキャンプもいいかもしれません。
タープやテントを張ったスタイルも人気ですが、手軽にマイナスイオンを浴びたいのであれば、コテージやログハウスを利用するのもおすすめです。
海辺を散歩
ザーッと押し寄せる、さざなみの音を聞いているだけで、心癒される海。ゆっくりと浜辺を散歩するだけでも、充分に気持ちがいいものです。
時間や体力にゆとりがあれば、釣りやSUPなどのアクティビティを楽しんでもいいですね。
まとめ
マイナスイオンは、空気中に含まれる、極めて小さいマイナスの電気物質。滝や小川など、水が弾け飛ぶ環境に多く発生します。
日々のストレスを軽減し、リラックス効果のある物質は、美容や健康にも効果があるとされるものです。
マイナスイオンは、いまだ科学的データが少ないため、確実に効果を証明することは難しいのですが、滝や森、渓谷などの自然の中はとても清々しく、疲れが取れるような気分を味わうことができます。
まだまだ自然には解明されていない神秘的な魅力が隠されているということですね。