小学生だと林間学校や自然体験教室など、ちょくちょく登山する機会が出てきますよね。
親御さんが登山好きであれば、「子どもと一緒に登りたい」とも考えるでしょう。
そんなとき「登山靴はどうしようか」と悩んでいませんか?
普段履いているスニーカーでも良さそうな気がしますが、安全面を考えるとしっかりとしたシューズを用意したくもにもなります。
そこで今回は、おすすめの子どもの登山靴と選び方についてご紹介します。
子どもが快適に登山できるように、足元からサポートしていきましょう!
登山やハイキングに!登山靴の選び方
子どもの登山靴の選び方は、基本的に大人用とそう変わりません。
ただ、子どもならではの選び方の特徴もあります。
ここでは、丈の長さ、サイズ、機能性の3つに分けて、子どもの登山靴の選び方について解説します。
(1)【丈の長さ】3タイプの登山靴の種類
登山靴は足首部分の丈の長さによって、ローカット、ミドルカット、ハイカットの3種類に分けられます。
簡単にいえば、履いたときに、くるぶしが隠れるかどうかですね。
登山靴はどのタイプを選ぶかによって、足回りの固定力(サポート性)が違ってきます。
以下の表では、3つのタイプの特徴と使用シーンの目安をまとめました。
ローカット | ミドルカット | ハイカット | |
丈の 長さ | 低い(くるぶしが見える) | ローとハイの中間(くるぶしが隠れる) | 高い(くるぶしが隠れる) |
特徴 | ・スニーカーに近い ・ソールが柔らかく、動きやすい ・足首の固定力が弱い ・土や小石場などを想定しているため、滑りにくい | ・いわゆるトレッキングシューズ ・ソールが適度に硬い ・ソールの硬さと履き心地のバランスに優れる ・ハイカットと比べて、初心者にも履きやすい | ・足首全体の固定力が強い ・ソールが硬く、曲がらない ・低山や木道歩きでは、歩きにくいと感じやすい |
使用 シーン | ・ハイキングが中心 ・登山には不向き(上級者は別) | ・日帰りや軽登山 ・岩場などの不整地にも対応 | ・重い荷物を背負う登山 ・2泊以上の登山や長期縦走 |
ローカットはスニーカー感覚で履けるので、ハイキングに向いています。
整備された木道や高原歩き、高低差の少ない登山などですね。
日帰りや一泊程度の登山であれば、ミドルカットを選んでおくのがいいでしょう。
ソール(靴底)が適度に硬く、履き心地にも優れているので、子どもにも無理がないといえます。
ハイカットは、本格登山向きのタイプです。
ハイキングや軽登山だと、足首が固定されすぎて動かしにくいと感じることがあるので、軽い登山であれば、ミドルカットがおすすめです。
(2)【サイズ】かかとに指が一本入るくらいの余裕を持つ
サイズは、足の指先と靴の先端をくっつけたとき、かかとに指一本入るくらいのサイズを選びます。
ピチピチだとつま先を痛めやすく、大きいと靴擦れを起こす可能性があるからです。
サイズ感が微妙なときは、インソールを交換すると履き心地を変えられます。
試着の際は、登山用の厚めのソックスを履いて、靴内のゆとりを確認するようにしましょう。
(3)【機能性】本格登山であれば防水も考える
登山靴はよく「防水性が大事」といわれます。
その理由は、登山では雨の中を長時間歩いたり、川を渡ったりすることがあるため、幅広い状況に対応できるようにしておきたいからです。
しかし、子どもの場合は、体力的に歩けるコースに限界があるので、木道歩きや整備された道を行く登山など、ほとんどが簡単な山登りかと思います。
そのため、必ずしも防水にこだわる必要はないでしょう。
どちらかといえば、靴の履き心地や歩きやすさを重視してあげる方がいいと思います。
ただし、本格登山の場合は、雨の中でも活動も十分にありえるので、完全防水の登山靴を履いておいた方が安心です。
失敗したくないなら、お店で買うのがおすすめ
初めて登山靴を買う人や「失敗したくない!」と思う人は、お店で登山靴を買うのがおすすめです。
登山靴はネットでも買えますが、店頭と違って試着ができません。
シューズは登山中の疲労や快適さを左右するため、登山ではトップレベルで重要なアイテムです。
お店であればわからないことがあっても、店員さんに質問もできます。
最初の一足を選ぶときは登山用品店で買うと、後悔しなくて済むはずですよ。
おすすめの子ども向け登山靴
登山靴の種類は、ローカット、ミドルカット、ハイカットの3種類があると先に紹介しました。
ただ、子ども用の登山靴でハイカットはあまりなく、多くはローカットとミドルカットに分けられます。
そのためここでは、ローカットとミドルカットの子ども用登山靴をご紹介しますので、目的に合わせて選んでみてくださいね。
メレル|オルタライト ロー
メレルのキッズ向けローカットシューズです。
サイズは、17〜22センチで展開です。
親子お揃いで使える本格デザインは、アッパーに破れにくいリップストップナイロンが使用。
ソールにメレルが独自開発した「Mセレクトグリップ」を搭載し、路面でも滑りにくい設計となっています。
自然散策にもちょうどいい、軽量ハイキングシューズです。
サロモン|SPEEDCROSS(ジュニア)
トレイルランニングやロードシューズで有名なスポーツブランド「サロモン」。
ローカットのキッズモデルは、高低差の少ない登山に向いています。
山の中を走る目的で設計されたシューズなので、土や小石の道でも優れたグリップ力を発揮し、滑りにくくなっています。
レーシングシステム採用の靴紐は、トップを引っ張るだけでフィット感を調節できるため、子どもも簡単に扱えます。
アウトドアから日常使いにまで対応したシューズですよ。
コロンビア|ユースワイルドクエストミッドウォータープルーフ
林間学校やハイキングにおすすめのミドルカットシューズ。
軽量でクッション性が高く、防水性もあるため、子どもの足元を快適にサポートします。
子どもは足のサイズがすぐに成長しやすいのが悩みの種ですが、このシューズは、インソールでサイズ調節できます。
ベルクロでの脱ぎ履きなど、子どもが簡単に扱えるようにこだわって作られていますよ。
キャラバン|C1_JR
キャラバンの代表的シューズ「C1_02S」のジュニアモデル。
歩きやすさを考慮して、全体的にソフトに設計されていますが、つま先やかかとに適度な弾力があるため、登り下りを安全にサポートしてくれます。
また、コードロックとベルクロを採用し、子どもの成長に合わせてサイズ調節がしやすい点も特長です。
防水透湿素材で水や湿気にも強く、軽登山で頼もしい味方になりそうな一足。
キーン|キッズ ターギー ミッド 防水ハイキングシューズ
キーンのターギーミッドは、ビッグとリトルの2種類があります。
ビッグは小学校中学年から高学年向きのサイズで、リトルは低学年向きのサイズです。
どちらも防水透湿加工で、履き心地が良く、耐久性が高いなど機能面は変わりません。
靴ひもを結ぶ面倒もなく、登山初心者にはぴったりのシューズですよ!
サロモン|アウトワード クライマサロモン ウォータープルーフ(ジュニア)
軽量性と柔軟性を備えた、わずか240gのキッズ用ミドルシューズ。
足回りを安全にサポートするため、防水素材と補強トゥキャップ&ヒールキャップで保護性能を高めています。
硬くて平坦な道も、雨でぬかるんだ道も、アウトソールの突起がしっかりと地面を捉えます。
日帰りから宿泊登山まで、長時間着用を想定したモデルです。
モンベル|ラップランドブーツ Kid’s
登山やハイキング向きの全天候型シューズ。
防水透湿素材を採用しているので、水たまりやぬかるみも問題なく歩けます。
モンベルが独自開発したソールは、濡れた岩肌や木道でも滑りにくいのが特長。
スリップによる転倒を減らし、踏み出す力を安定して地面へ伝えることで、安全な歩行をサポートします。
キッズサイズが合わないときは、レディースもあり
小学校高学年ともなると、「キッズ用登山靴だと、サイズが合わない……」ということもありますよね?
そんなときは、レディースモデルを検討してみるといいかもしれません。
男の子の中には「レディースなんかヤダ!」という子もいるかもしれませんが、多くの場合、メンズもレディースも機能性は同じです。
違うのは、サイズ感(足幅)と色だけですね。
それに大人用のモデルの方がデザインも豊富で、子どもにとっても選ぶ楽しみが増えるのではないでしょうか?
キッズモデルにサイズがないときは、レディースで試し履きしてみるといいでしょう。
子どもの登山はスニーカーでもいいの?
ここまで子どもの登山靴についてお伝えしてきましたが、軽い登山やハイキングであれば、スニーカーもOKです。
木道歩きや高原散策、アップダウンがほとんどない登山などですね。
足元の快適性やケガ防止を考えるのであれば、ローカットやミドルカットのシューズが良いと思いますが、子どもも履き慣れた靴の方が歩きやすいでしょう。
ただし、でこぼこ道や急な下りが続くコースでは足を痛めやすいので、クッション性とフィット感に優れた登山靴を検討してみることをおすすめします。
まとめ
子どもの登山靴は、「どんなコースを歩くのか」によって選ぶモデルが異なります。
木道歩きやアップダウンの少ない登山であれば、ローカットもしくはスニーカーがいいでしょう。
岩場やでこぼこ道も歩くのであれば、適度に足首の固定力があるミドルカットがおすすめです。
登山靴は疲労に影響しますし、何より長く愛用すると思うので、初めて買うときは、お店で試着してから購入するといいですよ。